Posted by Word チーム
10 月 17 日

開発者の皆さんはこれまで長い間、Word のプログラム可能なモデルを利用して Word の機能を拡張し、すばらしい成果を出してきました。ここでは、新しい Word を今までよりさらに進化させている 5 つの新機能に焦点を当てたいと思います。

 

1. Apps for Word - クラウドの取り込み

Apps for Office は、HTML5 や JavaScript などの Web テクノロジを使って Office アプリケーションを拡張する画期的な方法です。Office の開発者は Office の使用を展開、促進、収益化し、楽しみながら使うことができます。Word では、Word の能力を高めるためのタスク ウィンドウ アプリがサポートされます。Word アプリは、Office Open XML によるコンテンツの忠実なインポートとエクスポートをサポートしているため、書式設定された表、キャプション付きの画像、ビデオなどのコンテンツを追加可能です。


また、ドキュメント全体を読み取ることができ、印刷、ファックス、その他のエクスポート シナリオに完全に対応しています。さらに、カスタム XML パーツとデータバインディングを利用して、さまざまなシナリオを実現できます。たとえば、最近の出費を記載した XML ファイルを使ってカスタムの請求書を動的に作成できます。Word アプリでカスタム XML パーツを使う方法については、このサンプルアプリをご覧ください。

Apps for Office の開発を始めるには、Apps for Office and SharePoint blog dev.office.com をご覧ください。Office API について学ぶためのリソースと、簡単に作成するためのコード サンプルが用意されています。

 

2. コンテンツ コントロールの向上

私たちは過去数回のリリースで、Word を最も構造化されたドキュメント エディターにすることに力を注いできました。Office 2007 でコンテンツコントロールを作成し、Office 2010 はそれをベースにしました。そして、Office 2013 では既存のコンテンツ コントロールのサポートをさらに使いやすく拡張しました。

コンテンツ コントロールを含む Word ドキュメントの種類が増えたため、コンテンツコントロールをさらに柔軟なものにする必要がありました。私たちは、数種類のコンテンツ コントロール (複数レベルの入れ子など) を含むドキュメントが、作成者が思ったとおりの外観になるようにしたいと考えました。

その結果、Word 2013 ではコンテンツ コントロールの視覚化が進化し、次のことができるようになりました。

  • 各コントロールの視覚化スタイルを選択する
  • コントロールの色を更新する

視覚化スタイルについては、コントロールが境界ボックスに表示されるか (Office 2010 と同様)、開始タグ・終了タグとして表示されるか (コントロールが入れ子になっている場合に便利)、または表示されないか (ユーザーが基礎の構造を知る必要がない場合に便利) のいずれかにカスタマイズできるようになりました。以下に示すのは、これらのオプションのスクリーンショットです。


コンテンツ コントロール UI の視覚スタイルと色の両方を、[コンテンツ コントロールのプロパティ] ダイアログ ボックス ([開発者] タブの [プロパティ] ボタンからアクセス可能) で設定できます。リッチ テキスト コントロールのダイアログ ボックスは次のようになります。 

 

3. リッチ テキスト コンテンツ コントロールへのバインディング

開発者の方々からは、リッチ テキスト コントロールをカスタム XML パーツ (リーフ ノードまたは属性) にバイ���ドさせる機能を求める声が多く聞かれました。他のコントロールをバインドするときと同様にリッチテキスト コントロールをバインドできますし、新しい XML マッピング ウィンドウを使ってバインディングを作成できます (これについては後述します)。

マッピングがアクティブな場合、関連付けられたカスタム XML ノードには、コントロール内のコンテンツのシリアル化された XML 表現が含まれます。シリアル化は次のように行われます。

  • Word が、コントロール内のコンテンツのフラットな XML 表現を取得します (.WordOpenXML プロパティがオブジェクト モデルで行うのと同様)。
  • Word が、結果のストリングをエスケープし、リザーブされている XML 文字を削除します。
  • Word が、マップされたノード内のテキストとして結果を保存します。

 

4. 繰り返しコンテンツ コントロール

構造化されたドキュメントに関してもう 1 つ多く寄せられていた要望は、作成者により、ユーザーが表形式の構造化されたデータにマップできるようにする機能です。たとえば、構造化された費用報告書で、各費用を含む表にユーザーが費用の行を追加できるようにする場合などです。

そのため、私たちは新しい種類のコンテンツ コントロールを作成しました。繰り返しセクションコンテンツ コントロールです。このコントロールは、表の行またはコンテンツの任意の段落に追加できます。すると、ユーザーはコントロールに新しい行を追加できるようになり、コントロールがバインドされている場合は、それらの行の中のコンテンツがドキュメントのカスタム XML に適切に保存されます。

繰り返しセクション コンテンツ コントロールを、ドキュメントのカスタム XML にバインドすることもできます。コントロール自体をノードセットにマップすることで、コントロール内のそれぞれの繰り返し項目がそのセットのノードにマップされます。以下に例を挙げます。

 

5. XML マッピング ウィンドウ

Word で XML マッピングをコンテンツ コントロールに設定するのが難しいというフィードバックもいただいていました。これを簡単にするために Word 2013 では、組み込みの XML マッピング タスク ウィンドウ ([開発者] タブからアクセス可能) を用意しました。ここでカスタム XML パーツを追加し、そのコンテンツをドキュメント内のコンテンツコントロールにマッピングできます。

たとえば、次のような XML がある場合を考えてみましょう。

 

これを Word ドキュメントに追加し、XML マッピングを作成できます。次の手順を行うだけです。

  • タスク ウィンドウを開く。
  • カスタム XML パーツのリストを開いて [新しいパーツの追加...] を選択する。
  • マッピングする項目を選択し、右クリックして [コンテンツ コントロールの挿入] を選択する。これによって、このコンテンツをマッピングできる有効なコンテンツ コントロールのリストが表示されます。

  

これを行うと、新しいコンテンツ コントロールが挿入され、XML マッピングが作成されます。1 つの操作ですべての設定が終わります。

 

まとめ

このような新機能が、さまざまな場面で開発者の皆さんのお役に立てることを期待しています。皆さんの多くが VBA、VSTO ソリューション、COM アドインのような従来の拡張性モデルを使用していることから、新しい Word でもそのようなモデルを引き続きサポートしています。また、Word のオブジェクト モデルではビデオや展開/折りたたみなどの新機能をご覧いただけるでしょう。既存のソリューションを新しい Word でも引き続き実行でき、必要に応じて新機能を組み込むことができます。

ここでご紹介した機能を使うことで、高度にカスタマイズされたエクスペリエンスを顧客に提供可能になります。また、Apps for Office では幅広い顧客に対応するために適切なビジネス モデルを選ぶことで、さらなるチャンスも広がります。アプリの形態は、無料、試用ベース、広告収入基盤など、必要に応じて選択できます。顧客への提供を決めたアプリは office ストアでパブリッシュしてください。顧客は、Word 内で直接検索したり、アプリを含むドキュメントやテンプレートを開くことで、アプリを簡単に入手できます。http://officeappcontest.com では、アプリの開発で受賞するための方法を説明しています。

お読みいただき、ありがとうございました。新しい Word の開発者向け機能を気に入っていただけることを祈っています。