2012年7月20日 Posted by Gray Knowlton  

 

エディターズ ノート: 本ブログにおいて、マイクロソフト は次期 Office を公開しました。さらに、Office とクラウドの詳細を明らかにし、そして多数の利用者から寄せられたフィードバックとパワーを基にブラウザーの柔軟性を高めた仕組みをご案内しました。そして今回、新しい Office Web Apps の基盤となっている機能や技術的について、より深く掘り下げてご紹介します。Office Web Apps は SkyDrive および Office 365 プレビューから利用できます。Office Web Apps では Office の使用環境が Web の世界に広がり、Word、Excel、PowerPoint、および OneNote のドキュメントを Web ブラウザーで操作、編集、共有することができます。Office Web Applications の Group Program Manager である Mike Morton がブログでご説明します。

 

Office Web Apps のアップデートについてお話できるのを大変嬉しく思っています。Office Web Apps は、現在 SkyDrive および Office 365 プレビューで公開されています。このリンク から SkyDrive にサインインするか、Office 365 プレビュー に参加すれば、新しい Office Web Apps をお試しいただくことができます。どちらの方法でも、Word、Excel、PowerPoint、または OneNote のドキュメントを作成してクリックしたときに、同じ Office Web Apps が使用できるようになります。

この記事では、Office Web Apps の新機能のいくつかをご紹介し、これらがどのように発展してきたかにについてご説明します。

 

Office Web Apps の開発は、次の方針に基づいて行われてきました。

  • どこからでも作業できる – Web ブラウザーが搭載されたあらゆるデバイスから Office ドキュメントにアクセスできるようにする。これは、標準規格(HTML など)に対応し、さまざまなデバイスとの互換性を確立することを意味する。
  • Office に「忠実」である – Office ドキュメントは作成者が意図したとおりにブラウザーに表示されなければならない。Office Web Apps では、デスクトップ版の Office の全機能に対応できない場合でも、すべての編集内容を維持する必要がある。
  • 共同作業と共有 – 他の使用者とドキュメントを容易に共有し、共同作業を行えるようにする必要がある。使用者は、相手が使用しているソフトウェアやデバイスを考慮することなく、共同作業を実施できるようにする。

Office Web Apps の最初のリリースは、2010 年 7 月にリリースされました。それ以降、利用者のフィードバックに基づいて、機能の追加を継続的に行ってきました。その間、利用者の数は月間約 5 千万人にまで増加しました。この成果には大変満足しています。この 2 年間には Office Web Apps をより洗練させるためのフィードバックも得られました。私たちは上記の方針に基づいた開発作業において、このフィードバックの反映にも鋭意取り組んできました。このアップデートはこれまでで最も意義のあるものであり、変更内容にも十分満足していただけると確信しています。

 

このリリースでは、次の 4 つのシナリオを重視してきました。

  1. 編集機能の強化 – Office Web Apps をブラウザーで使用することの利便性については多くの利用者にご満足いただきましたが、デスクトップ版の Office で使用していた機能がないことにご不満が寄せられました。このリリースでは、お客様からの大きな要望に応え、プロ級のドキュメントを作成できるようになりました。
  2. タッチ ユーザー インターフェイスのサポート – こ��数年間でタッチ ユーザー インターフェイスを採用したデバイスが爆発的に増加しました。この動きは Windows 8 のリリースによってさらに加速すると思われます。Office Web Apps は技術的にはタッチ デバイスで動作しましたが、マウスやキーボードなしでは使用しにくいものでした。今回の最新リリースでは、「どこからでも作業できる」という方針に従って、タッチ デバイスでの操作性を大きく改善しました。
  3. 共同作業 – Office Web Apps では、すべてのドキュメントで同時編集が可能になりました。実際に、Word、PowerPoint、および OneNote の使用者は、他の Office Web Apps やデスクトップ版 Office アプリケーションの使用者と同時に共同編集作業を行うことができます。また、Word と PowerPoint には新たに設計されたコメント機能が加わり、フィードバック作業を迅速かつ容易に行えるようになりました。
  4. パフォーマンスアプリケーションの高速化により、生産性が一層向上します。Office Web Apps の編集速度の向上は、すべてのお客様にご満足いただけるものと確信しています。

 

・ 編集機能の強化

編集機能と書式機能の向上には、大きな労力を注ぎ込んできました。現在では、Word、PowerPoint、Excel、および OneNote の Web App でプロ級のドキュメントを作成、編集し、仕上げることができるようになりました。Office のファイル形式との互換性はもちろん維持されているため、デスクトップ版 Office、Web ブラウザー、モバイル デバイスの間を容易に行き来できます。

プロ級のドキュメント

Office Web Apps の最初のリリースでは、基本的なドキュメントは容易に作成でき、また複雑なドキュメントも素早く編集することができました。しかし、多くの使用者が Office のドキュメントに期待するような完成品としてのフォーマット、レイアウト、プレゼンテーションを作成するのは必ずしも容易ではありませんでした。この Office Web Apps の最新リリースでは、優れた出来映えの Word ドキュメント、洗練されたスプレッドシート、ダイナミックなプレゼンテーションも作成できるようになりました。主な機能には次のものがあります。

  • Word のレイアウト ツール – ページ サイズ、方向、余白、段落の間隔、インデントなど、多数のレイアウトを変更できるようになりました。また UI も大きく更新されたため、これらの変更内容が編集中に WYSIWIG で確認できます。
  • 図および図形描画ツール – 図や図形に対する操作性が向上しました。「図のスタイル」を適用して、ドキュメントやプレゼンテーションの中で図を目立たせることができます。PowerPoint も改善され、図形描画ツールを使用できるようになりました。さまざまな形状を追加して、サイズ変更、書式設定、回転、コピー、スタイル変更などを行うことができます。
  • アニメーションと画面切り替え – アニメーションや画面切り替えを PowerPoint Web App から直接容易に編集できます。PowerPoint のスライドを Web ブラウザーで表示すると、サポートされているアニメーションや画面切り替えがすべて効果的に表示されます。
  • Excel でのデータ分析 – Excel Web App では、ピボットテーブルの編集、クエリテーブル、高度なグラフ、新しいタイプのスライサーなどがサポートされるようになりました。

(上図 -- Word エディタでの新しいレイアウト ビュー)

 

(上図 -- PowerPoint Web App に画面切り替え機能を追加)

 

要望が多く寄せられた機能

Microsoft では、Web Apps に追加して欲しい編集機能を利用者に伺いました。新たに追加する機能を検討するときには、次のようなさまざまな要素を考慮しました。

  1. 利用者からのフィードバック – SkyDrive にある Office Web Apps の [ファイル] メニューに [フィードバックを送る] コマンドを用意しました。2010 年の最初のリリース以降、利用者からは 65,000 を超えるフィードバックをお寄せいただきました。これらのフィードバックをできるだけ多く、正確に読んで処理していく中で、フィードバックのトピックの傾向を分析するツールを開発しました。
  2. データの活用 – Microsoftでは、デスクトップ版の Office アプリケーションで最もよく使用されているコマンドについての情報を数年間にわたって収集しました(このプログラムへの参加を選択した利用者についてのみ)。そして最も使用頻度の高いコマンドを調べ、Web Apps に追加する場合の優先順位付けを行いました。
  3. Web 用に最適化 – どこからでも作業でき、共同作業や共有が行えるという Office Web Apps の設計のポイントに合致する機能に焦点を絞りました。たとえば、「コメント」を追加する機能は他の使用者との共同作業に非常に便利であるため採用しました。

利用者のフィードバックに基づいて追加した機能には、次のものがあります。

  • Word Web App の文字カウント – 意外でしたが、非常に多数の利用者からこの機能が欲しいというフィードバックをいただきました。
  • OneNote の検索機能 – ナビゲーション ペインの最上部に検索用のテキストボックスを配置しました。ページ内やセクション内にある単語を容易に検索できます。
  • PowerPoint での動画の表示 – スライドショーで動画を表示できるようになりました。標準的な再生制御機能もすべて用意されています。
  • アプリケーション全体で使用できるコンテキスト メニュー – より多くの場所で右クリック機能が利用できるようになりました。
  • コピー/貼り付け機能や元に戻す機能の改善、および Excel での印刷機能。

この数年間で、この他にも多数の機能が追加されたことをご確認ください。最新の Office Web Apps をまだチェックされていないのであれば、印刷、グラフ、複数ワークシートのサポート、インク表示などの新機能が追加されていることにお気づきになるでしょう。

 

・ タッチ ユーザー インターフェイスのサポート

Office Web Apps の大きな利点の 1 つは、あらゆる場所にあるほとんどのデバイスから Office のドキュメントを開けることです。

さまざまなデバイスやブラウザーのサポート

Office Web Apps は HTML5 に対応しています。そのため、現在使用されているほとんどのブラウザーで実行でき、プラグイン(ActiveX、Flash、Silverlight など)を用意する必要がありません。対応するブラウザーには、Internet Explorer、Chrome、Firefox、および Safari が含まれています。また、タブレットやスマートフォンなど、新しいさまざまなハードウェアで実行できるよう Web Apps を最適化しました。

タッチ ユーザー インターフェイス

Office Web Apps のユーザー インターフェイスは、タッチ対応デバイスで快適に動作するよう改善されました。改善された項目には、指での操作がしやすいボタン間隔への変更、タッチによる新しい選択機能、表の挿入や色の選択などに対応した新しい UI コントロールの導入、PowerPoint での指による形状のドラッグ、ピンチやスワイプなどの動作への対応などがあります。Office Web App ブログの今後の記事では、この分野についてより詳しく説明する予定です。次に例を示します。

 

(上図 -- タッチ ユーザー インターフェイスによる操作)

 

 

(上図 -- マウスによる操作)

 

モバイル インターフェイス

Office Web Apps の最初のバージョンでは、ブラウザー機能を持つほとんどすべての電話機で Office ドキュメントを表示することができましたが、操作性は非常に基本的なものに限られていました。この最新リリースでは、Android や iOS のような新しいスマートフォンの機能を利用して、高画質で表示することができます。

 

(上図 -- 携帯電話での Excel スプレッドシートの表示)


・ 共同作業

このセクションでは、Office Web Apps の新しいコラボレーション機能の例について説明します。これらの機能は、いずれも他の利用者との情報の共有や情報の収集に役立つよう設計されています。

すべての Web Apps での同時編集

ドキュメントを Web 上に配置することの大きな利点の 1 つは、共有や共同作業が容易になることです。Office Web Apps の最初のリリースは、Excel および OneNote での同時編集に対応していました。その後、Word での同時編集機能も追加されました。さらにこのアップデートでは、PowerPoint での同時編集機能も追加されました。これによって、すべての Office Web Apps での複数ユーザーによる同時編集が初めて可能になりました。

コメント機能

同時編集作業は便利ですが、多くの利用者はドキュメントを直接「編集」してしまうのではなく、そのドキュメントについてのフィードバックを他の利用者に送りたいと考えていることがわかりました。現在、これはドキュメントやプレゼンテーションにコメントを記入する機能によって実現しています。コメントには返信することができます。また、コメントはドキュメント上に邪魔にならずに表示できるよう設計されおり、ドキュメントへの反映が済めば完了マークを付ける機能も用意されています。

(上図 -- コメントが付加されたドキュメント)

 

Excel によるアンケート調査

人々のグループからのデータをスプレッドシート上に直接収集したいと考えたことはありませんか。現在このようなアンケート調査は容易に行うことができます。データは明瞭かつシンプルに表示されるため、どこでデータが入力されるかについて心配する必要はありません。

 

(上図 -- Excel で作成されたアンケート調査)

 

・ パフォーマンス

Microsoft では、ブラウザーのパフォーマンスをさらに向上させて利用者の操作性を高める方法を常に模索しており、すべてのアプリケーションに対して、あらゆる面で改善を施しています。一部の例を以下に紹介します。
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  • 大きなサイズのドキュメント – 以前のリリースでは、ドキュメントのサイズが大きくなると、編集操作(入力、選択、書式変更など)の速度が低下していました。このリリースではパフォーマンスを改善して、ドキュメントのサイズにかかわらず軽快に操作できるようになりました。この記事は Word Web App で編集していますので、私はこの成果をまさに体験しているところです。
  • スプレッドシートの高速処理 – Excel の大きな利点の 1 つは、データを迅速に入力して分析できることです。Excel の操作の多くが以前のバージョンに比べて高速化しました。
  • PowerPoint の図形描画ツール – PowerPoint の図形描画ツールの操作スピードが向上しました。また現在のブラウザーに装備されているハードウェア アクセラレーション機能も活用して、さらに操作性を向上させています。効果的なスライドを従来よりも早く作成できるようになりました。

要約

このブログの記事をお読みになった方が skydrive.com にアクセスし、新リリースを試されることを強く願っています。ご使用になった後は、ご意見をお聞かせいただけないでしょうか。これまでに追加した新機能の多くは、利用者から寄せられたフィードバックに直接応えたものです。Office Web Apps のプレビュー版をご使用の場合は、画面の右上角にあるスマイル マークをクリックして、気に入った機能、気に入らない機能、次に追加して欲しい機能などのご意見をお寄せください。

Office Web Apps ブログでは、来週以降もこのリリースに関する記事を掲載する予定です。

 

Mike Morton

Group Program Manager of the Office Web Applications