皆さん、こんにちは。日本マイクロソフトの原田慶子です。
今回の投稿では、System Center 製品を利用して実現することができるプライベート クラウドについて解説させていただきたいと思います。まず、最近よく言われている「サービス」の話をさせていただきます。「サービス」は、普段聞き慣れているものの、把握されていないケースが実は結構多かったりします。ですので、まずは「サービス」の説明をさせていただいてから、クラウドへと話を進めていければと思います。
<「サービス」とは?>
IT 部門が一般に行っている業務は、社内外のユーザーに対して提供する「サービス」であると考えることができます。簡単な例として、新しい事業を起こすために新規で社内開発システムを構築したいという依頼が来るケースが考えられます。「サービス」がない状況では、IT 部門はこの依頼に対して、新規サーバー、アプリケーションおよびデータベースなどの必要なものをそれぞれ構築し、依頼者へ提供するというのが一般的だと思います。このような一連の業務は一種のサービスとも考えられます。このようなサービス提供は珍しくはなく、パスワードリセット業務などと同様に一般的な IT 運用業務の一例であると考えられます。
このような「サービス」を活用して資源利用効率の向上や運用コストの削減を実現するためには、パターン化されたシステム構築の流れや一般的なIT 運用業務などを自動化し、更にエンド ユーザー部署からセルフサービスで利用できる仕組みが必要となります。とはいえ、このような仕組みは局所的な自動化を実現するだけでは、真の効率化は図ることはできません。というのも、日々のマーケット動向や法規制の変化に対して、せっかく構築した自動化やシステム基盤の仕組みを迅速に追随していかなければならないからです。これでは、コスト削減や資源の利用効率向上など後回しになり、より複雑で困難な環境になってしまい、迅速なサービスの提供も困難になってしまうからです。
クラウドという概念は、このような業務遂行上の必然性から生まれ、NIST (アメリカ国立標準技術研究所) はクラウドの特徴を以下のように定義しました。
図1 : クラウドの定義
<マイクロソフトのプライベート クラウドの特徴>
マイクロソフトのプライベート クラウド基盤は、この NIST の定義に準拠しており、忠実な製品作りをさせていただいたのが大きな特徴といえます。マイクロソフト自身の、長年のインターネット規模でのアプリケーション運用経験とオンプレミスソフトウェアに関する専門知識を活かすことで、高い柔軟性を持つプライベート クラウドを構築するための製品を提供することができるようになりました。
マイクロソフトのプライベート クラウドは主に、Windows Server と System Center 製品を利用することで構成することができます。マイクロソフトでは、独自のハイパーバイザーを開発し、Windows Server上で仮想環境を作ることにより、多種多様なサービスに対応できる柔軟なプラットフォームを提供しています。そんな Windows Server が提供するサーバー、ネットワーク、ストレージの仮想基盤を基に、日々の業務サービスの標準化、自動化、そしてそれらのプロセスの最適化を System Center 製品が実現可能にしました。
図 2 では、マイクロソフトのプライベートクラウドが提供するクラウドサービス ライフサイクルの流れを表わしています。
図 2 : マイクロソフトのクラウド ライフサイクル のフ ロー チャート
System Center 製品は、このようなクラウド サービス ライフサイクルを管理することができます。
クラウド サービス ライフサイクルの簡単な流れは以下の通り:
「サービス」を構築する上では、個々の「サービス」の中身だけでなくシステム全体を把握する必要があります。System Center 製品は、図 3 に示すようなハイブリッド クラウドの管理としてパブリック クラウド環境とプライベートクラウド環境を一元的に管理することができる製品となります。その際、管理監視可能な範囲はマイクロソフト製品のみならず、Linux や 他社の仮想化基盤まで様々なレイヤーを管理対象とすることは一つの大きな特徴であると考えられます。
図 3 :System Center の位置づけ
<まとめ>
マイクロソフトのプライベート クラウドは、資源効率化と運用コストの削減を目的とした企業独自の業務にあったクラウドテクノロジーの導入を支援することができます。
マイクロソフト プライベート クラウドに関する詳しい情報は、 マイクロソフトの Web サイトにも紹介しており、前回の投稿でも紹介させていただいた通り日本語化されたTechNet ライブラリにも多数情報が掲載されていますので、併せてご参照いただければ幸いです。