SCCM 2012 配布ポイントへのコンテンツ配置方法の機能強化

皆さんこんにちは

もう間もなく、 Windows 8 がリリースされます。
新しい OS がリリースされると、 OS 自体はもちろんのこと、その管理製品にも注目が集まりますね。

今回の記事では、今年リリースされ、 Windows 8 リリース後にもアップデートが予定されている、
System Center 2012 Configration Manager (SCCM 2012)の強化ポイントの1つを紹介します。

 

SCCM の重要な機能として、アプリケーション配布、更新プログラム管理、OS展開 があります。
これらの機能はどれも、コンテンツを SCCM 側からクライアント端末側へ配信するもので、
SCCM を展開する際に、ネットワークの使用状況を考慮する必要がある機能です。

SCCM では、拠点が分かれていて、拠点間のネットワーク帯域が大きくない場合などに、
コンテンツの配布のみを担当する、「配布ポイント」という機能を個別に構築することができます。

配布ポイントを配置することで、個々の拠点にあるクライアント端末から、中央に配置されたSCCMのサーバーに
対するコンテンツリクエストが減少して、拠点間のネットワークへの負荷を軽減できます。

ところでどうでしょう、
「個々のリクエスト発生時は負荷の軽減ができるけど、配信ポイントにコンテンツを配信するときは、
ネットワークを使うよね、サイズが大きいコンテンツの場合はどうするの?」
となりますよね。
Microsoft Office などの Suite 製品や、 OS 展開時の マスタイメージなどはもちろんのこと
更新プログラムをまとめたサービスパックなどは、サイズが大きくなりがちです。

そこで、SCCM では、拠点へのデータの配置を、DVD等のメディアで実施できる機能を持っています。

SCCM 2007 では、この拠点間でのメディアを利用したコンテンツのコピーを実施するのに、
拠点に”セカンダリサイト”を構築してもらう必要がありました。
中央のプライマリサイトから、セカンダリサイトにメディアでデータをコピーして、セカンダリサイト配下に置かれた
配布ポイントにネットワークでデータをコピーする感じです。

SCCM 2012 では、このメディアを使ったコンテンツ配置の機能向上が行われいて、
中央のプライマリサイトから、拠点にある配布ポイントに、直接、メディアでのデータコピーができるようになりました。
メディアでのデータ受信のみにセカンダリを使っていた場合は、拠点側の ”セカンダリ サイト”がいらなくなります。

SCCM 2012 では、クライアントOSで配布ポイントを構築することもできますし、今まで以上に
柔軟性が高まった感じですね。

実際の手順はこんな感じです。

1.プライマリサイトで配布したいコンテンツを選択して、「事前設定コンテンツの作成」をクリック

 

 

2.ファイル名等を指定して保存

 

3.データを配布ポイントのあるサーバーにコピー

 

4.配布ポイント側では、コマンドラインツール( extractcontent.exe )を実行し、コンテンツの取り込み

 

5.事前設定完了!
 

6.あとは、通常通り、コンテンツの配布を行ってください。
  事前設定されていることを検知してコピーしたコンテンツが配布コンテンツとして利用されます。
  ※コンテンツの配布後、正常に配布されている場合でも、コンテンツのステータスがしばらく準備中になるようです
   心配な方は、コンテンツの検証をしてみてください、ステータスが更新されます。

 

これ、実は、操作の部分も非常に向上しているんですよ。(あえて、2007の手順は説明しませんが…)

 

今回はちょっと地味な機能の説明でしたが、
SCCM 2012 は、アプリケーションの管理方法の変更など、大きな機能強化と同時に、
以前から利用されている方がより便利になる機能向上や、お客様の要望にお応えする形の機能向上も数多く行っています。

サイトサーバーと、配布ポイント間で利用する帯域幅の設定とか、同期タイミングの調整とか...
管理コンソールの刷新とか...
リモートコントロール機能の機能強化とか...
カスタムインベントリの設定用のコンソールとか...
OS展開イメージに対する更新プログラムの適用とか...

今後、こちらのブログでも紹介できればと思っています。

組織内のクライアントPC 切り替え検討のタイミングで、ぜひ、クライアント端末の管理製品の検討もお願いします。