次は構築、移行に関係するツールの話です。

アイテム №8
「Microsoft Web Deployment Tool 」

(アイコンなし)

説明

展開・同期・移行 操作を容易にするために開発されたツール。x86版、x64版が用意されているほか、IIS6・IIS7の自由な組み合わせで移行・展開が可能。

特徴

●IIS6.0/IIS7.0 サーバー間の同期
●IIS6.0/IIS7.0 サーバー あるいは サイトのスナップショット
●IIS6.0 サーバーからの移行、インストール済み機能の分析
●問題解析や検証機能
●Windows PowerShell 対応(コマンドレット付属)

ベネフィット

Webサイトあるいはサーバー全体をファーム内で同期、あるいは展開、移行をスムーズに実施でき、スナップショット機能はバックアップ、あるいはバージョン管理にも役に立つ。

利用可能 OS

Windows Server 2003 または Windows Server 2008
.NET Framework 2.0 SP1 以降
IIS6.0 または IIS7.0

その他前提条件

管理者実行でインストールしなければいけない

入手先

Microsoft Web Deployment Tool - Beta 1 Go Live – x86
Microsoft Web Deployment Tool - Beta 1 Go Live - x64

Windows PowerShell 1.0(PowerShellコマンドレットを使用するなら)

Windows Vista 用 Windows PowerShell 1.0 インストール パッケージ (KB928439)
Windows Vista x64 Edition 用 Windows PowerShell 1.0 インストール パッケージ (KB928439)
Windows Server 2008 では 標準機能なので追加インストールは不要です。
サーバーマネージャで機能から Windows PowerShell をインストールします。
ServerManagerCmd.exe –install PowerShell –a でインストールも可能です。

開発ステージ

Beta 1 Go Live

ドキュメンテーション

Microsoft Web Deployment Tool
http://learn.iis.net/page.aspx/346/microsoft-web-deployment-tool/

Microsoft Web Deployment Tool 開発チームのブログ
http://blogs.iis.net/msdeploy/default.aspx


セッションより

このツールについては説明で終わってしまったんですよね。実際にはとても大切なツールなのでとても時間配分を後悔しています。米国のTech・Edでは1セッションこのツールのために割かれるほど大事です。

www.microsoft.com が既にIIS7.0で稼働しているのは http://www.netcraft.com などで叩いてみればわかります。このサイト(MSCOM)を運営しているチームが緊密にIIS開発チームと連携して実際に使う上で開発していった経緯のあるツールです。MSCOMのチームは色々な事例になっており、彼らのブログも参考になることが多いので英語がOKな方はぜひお読みください。実際のツールの使い方のウォークスルーについては別途 独自翻訳しようと思います。使い方が肝かもしれませんもんね。TechNetフォーラムにもついに移行のご質問が入ったのでそれをご紹介しつつ、今後の情報増強を引き続き検討します。現時点での有力な情報ソースとしては下記の投稿にあるように IIS.NET の Forum に現在はなります。

TechNet IIS7.0 フォーラム
IIS6.0からIIS7.0への移行について

What is the long-term support for the MS Deploy tool?
http://blogs.iis.net/msdeploy/archive/2008/02/26/what-is-the-long-term-support-for-ms-deploy-tool.aspx

IIS.NETのフォーラム
IIS7 - Setup & Migration

感想

初めて書くことかもしれませんが、皆さんは Application Center 2000 という製品を知っていますか?私は1999年入社なのでとても 関わりの強い製品の一つです。Windows Server 2000 にはベータ段階で多くの機能が搭載される予定で、やはり開発品質とスケジュールとの兼ね合いで製品に入らなかった機能が結構ありました。ひとつはCLB(Component Load Balancing)というCOMをGUID単位で管理し、それぞれの実行時間をベースにした計算で最も速いサーバーに振り分けを行う、アプリケーションサーバーのファームに対して振り分けを行う機能でした。他にも Site Server から受け継いだコンテンツレプリケーションの機能だったり色々と機能が集まった製品が Application Center 2000でした。Directions on Microsoftでロードマップが公開されていますが、Application Center 2000の機能は Longhorn Server(つまりWindows Server 2008)に継承されると書いてありましたが、もちろん全機能を受け継いだわけではありません。NLBはあるし、強力なDFS-Rという複製エンジンも搭載されていますが、細かいところで同類の機能が無いものがあります。

今だからもう言えるのですが、Application Centerを開発していたチームメンバーは実はMOM2005を開発したメンバーに入っていきました。MOM2005はとても強力な製品になったのは彼らの功績な部分も大きいのです。それが今のSystem Center Operations Manager 2007へと脈々と受け継がれていますので System Center 製品群は本当に多くのお客様にお使いいただいている製品たちに成長しました。

では元々の Application Center の持っていたWeb関連の機能はどうなってしまったのでしょうか?IIS7を開発し終わったIIS開発チームが引き取って見直しをしているのです。その流れで、移行要件も交えた形で 設定を抽出したり、コンテンツの複製をしたりする MSDeploy が開発され、URL Rewriteモジュール や Application Request Routingのモジュールが開発されているという背景なんです。Application Request Routingモジュールなどはまさにロジックを選択できるロードバランシング機能を備えているのでかなり Application Center の機能に近く、さらにシンプルでよくなったものです。しかも OS に OOB ツールとしてインストールして使用料は別途かからないわけですからかなり期待できるものを色々とIISのチームは作っていることになります。これらのツールについては別途書きますね。

余談

microsoft.comで使用していた、あるいは新規サーバーの構築に今も利用していることで、かなり msdeploy.exe はそのシンプルさの割りに実直なツールに仕上がっています。まだ機能の要望も多いと聞いていますが、シンプルさ故にRTWするころにはもっと機能が改善されていることでしょう。MSCOMチームからIIS開発チームの Program Manager になった Faith Allington さんはとても熱意のある素晴らしい女性エンジニアです。(^-^)たぶんブログの方は彼女が書いているんじゃないかと思います。シアトルで会ってきたんですが、根っからの IT Professional ですよ、彼女は。日本に招く機会があったらぜひ呼んでみたい人の一人です。(^O^)/ 海外も含めた検索で彼女の名前で検索するのもいいかもしれませんね。