ビジネスプロダクティビティ製品チーム

Office 関連製品群を担当するプロダクト マネージャーが最新の情報をご紹介します

December, 2010

  • グローバル競争に勝ち残るためのプロダクティビティ

    ここまで数回にわたり、私どもが日ごろご提案する「ビジネス プロダクティビティ」をブレーク ダウンしてご紹介してきました。12 月 1 日の Lync 発売をもって、Wave "14" による新世代のプロダクティビティ プラットフォームが完成しました (Lync についてはここ数回集中的にご紹介しましたので、詳しくは「人と人がリアルタイムにつながる俊敏な組織づくり」以降をご覧ください)。そして、年明けにはこの Wave "14" 世代の製品をクラウド サービスとしてご利用いただける Office 365 が登場しますが、その詳細は次回以降でご紹介していきます。
    今回はここまでのまとめとして、改めてこれからのプロダクティビティについて考えてみたいと思います。

    「グローバル化」は言い古されたキーワードですが、特に近年、単に「世界市場に打って出る」だけではない、真のグローバル化が進行中です。コールセンターや税務処理など、一定の枠を持った非中核事業や業務は、アウトソースがかなり進んでいます。ひと塊のプロセスごとに外に出すため、場所などどこでもよく、最近では中国の大連あたりでこれらのアウトソース サービスを日本語で行っているケースもよく見受けられます。また製造業が生産拠点を海外に移転することは、円高や税制などの観点から、長らく続いている傾向です。このように、近年サプライチェーンそのものがグローバル化しており、この傾向が後戻りすることは当分ないでしょう。この結果、国内の本社やコア ビジネスに残されるのは 「人」 そのものになります。本社やコア ビジネスの生産性は、より人の生産性に直結するようになる、ということです。

     

    “コスト削減” 発想からの脱却

    言うまでもなく、収益性は、アウトプット (生産物) ÷ インプット (人や資源) です。今に始まったことではありま��んが、特に日本企業の場合、どうしてもインプットの量を減らす、つまりコスト削減に注視する傾向にあります。コスト削減は、考えるのは簡単です。現状のプロセスを見つめなおせば、どこにどのぐらいのリソースをかけているのかはわかりますので、何をやめればどうなるか、の判断ができます。結果のコミットができるので、コスト削減は提案しやすいですし、承認も通りやすい。やらされるほうはたまったものではありませんが、たいていの場合、提案者も承認者も直接手は下さないので問題ありません。しかし、アウトプットの量を増やす、生産性向上については、理解を得るのが大変です。現状のプロセスでは出せない結果を出さなければならないわけですから、パラダイム チェンジを伴います。もちろんだれもがその意義をわかってはいますし、とくに現場はそれを望んでいます。しかし、次元の異なる世界に踏み出すため、予測の数字に説得力を持たせるのが難しく、提案者も承認者も二の足を踏むのです。

    グローバル化はつまり、世界を相手に競争をするということです。極限までコストを切り詰めたとしても、もともと低コストな人件費や資源をバックに戦う他国の競争相手に、はたして勝てるのでしょうか?
    日本は資源小国で、競争力の源泉は人材にあるはずです。人の生産性を上げないで、どうやって戦うというのでしょう?
    日本が次代を生き抜くためには、そろそろ、コスト削減発想からの脱却が必要です。

     

     

    残された「人」のプロダクティビティを支える情報システム

    人の生産性をもたらすのは、人の知恵です。知恵をもたらすのは知識です。知識は人と人の間のアドホックな情報流通から生み出され、共有されます (詳しくは「埋もれた知識を掘り起こす仕組み作り 」をご覧ください)。もちろん、定型化などできません。組織の戦略という大きな地図を参考にしながらも、直面する課題に対する解決方法を見つけるのは、それぞれの人であるべきです (詳しくは「組織の行動力を高めるための仕組み作り 」をご覧ください)。したがって、情報流通を支えるシステムは、決められた動きをスピーディに行うための 「アプリケーション」 ではなく、自由に動き回るための素材を提供する 「プラットフォーム」 であるべきなのです。システムは、情報が円滑に人と人の間を流れることを保証するものであって、ユーザーに振る舞いを強制するものであってはなりません。私どもが理想と考えているのは、さまざまな種類の情報を、さまざまな目的に応じて、最適な形で、必要としている人に届けることで、人の豊かな発想力を支える、ビジネス プロダクティビティ プラットフォームなのです。

     

  • 新しい “モバイル ワーク スタイル” への対応

    「壁のないコミュニケーション」の必要性

    現代のオフィス ワーカーを取り巻くコミュニケーション環境は、今まさに変わりつつあります。全雇用者数に占める非正規雇用者は 1/3 に達し、業務の細分化や専門化が進んでいます。また IT の進化に伴い情報流通量は爆発的に増え、スマートフォンやスレート PC など、多種多様なデバイスやアプリケーションを十分に使いこなせず、情報やツールに振り回されるようになってきています。電子メールは今やビジネス コミュニケーションの主役に躍り出ましたが、あらゆるコミュニケーションが電子メールに集中することで、深刻なロスが発生し始めています。また、コスト削減圧力は引き続き強く、グリーン IT に対する関心の高まりとあいまって、出張費やオフィス スペースの削減はどの企業や組織でも当然のこととして受け入れられています。

    このような環境変化に対峙してもなお高い生産性を維持するためには、これらに伴い発生するコミュニケーションの壁を越えなければなりません。労働力がグローバルに分散することで生まれる、コミュニケーション相手との「距離や時間の壁」を超えるには、自分と相手の居場所に関係なくスムーズなコミュニケーションが実現されなければなりません。業務が細分化されることで協力関係がわかりにくくなる「組織の壁」を超えるには、適切なコミュニケーション相手をすばやく見つけ、たどり着く手段が必要です。専門性が増すことでナレッジを相手に伝えるのが困難になる「知識の壁」を超えるには、人と人のつながりを維持し発展させる仕掛けが必要です。ツールやデバイス利用の習熟度の差により生まれる「リテラシーの壁」を超えるには、ツールそのものの使い分けを意識することなく、自分の必要とする情報を自然に最適な方法で入手できるようになるしくみが必要です。

     

     

    これらの壁を取り払うことができれば、いつでも、どこにいても、だれとでも同じ生産性を発揮できる、モバイル ワーク スタイルが実現されます。在宅勤務や会議のオンライン化など、移動をなくすことでコストを削減するという局所的な話ではなく、1 日の中で過ごすあらゆる場所で同じ生産性を維持できる、「移動に耐えうる」機動的なワーク スタイルです。これにより、従業員は目的やシーンに応じて最もパフォーマンスを発揮できるスタイルを選択できるようになり、組織全体の生産性は格段に向上します。

     

    マイクロソフトの統合モバイル ワーク スタイル環境

    モバイル ワーク スタイルを実現するには、以下の 4 つのシステム要件をカバーする必要があります。

    • 安全なネットワーク
    • ストック型の情報 (業務データ、文書...)
    • フロー型の情報 (電子メール、音声、ビデオ...)
    • 情報加工、伝達ツール

    当然ながらネットワークの安全性は非常に重要です。無線技術も含み、ネットワーク インフラ自体はかなり整備されていますが、その上で、利便性やスピードを損なうことなく、安全な通信を行うしくみが求められます。また一般的に、「ユニファイド コミュニケーション」と呼ばれるコミュニケーション効率化ソリューション分野は、電子メールや音声、ビデオ会議など、「フロー型」の情報に焦点を当てていますが、モバイル ワーク
    スタイルに必要とされるコミュニケーションは、それだけではありません。業務データや電子ファイルなど、企業内部の一定の場所に格納されている「ストック型」情報を的確に見つけ、利用できることも重要です。また入手した情報を加工し伝達するためのツールも必要不可欠です。マイクロソフトの Office 2010 関連製品群および Windows といった汎用ソフトウェアの組み合わせにより、あらゆる業種や業務シーンに合わせた最適なモバイル ワーク スタイルを、包括的に実現します。

     

    これらの機能が、マイクロソフト製品ならではの操作性と連係性で、相互に価値を高めます。ユーザーは使い慣れた Office から、システム管理者は慣れ親しんだ Windows プラットフォームで、開発者は先進のマイクロソフト開発環境で、これらのプラットフォームがもたらす生産性を、簡単に利用することができるようになります。