ビジネスプロダクティビティ製品チーム

Office 関連製品群を担当するプロダクト マネージャーが最新の情報をご紹介します

April, 2010

  • 情報を構造化し、活用レベルを上げる

    できること

    情報検索の際に、複雑な条件式やキーワードを組み合わせなくても、適切な文書ファイルやその情報についてよく知っている人を素早く探し出し、活用できるようになります。

     

    解決したい課題

    近年多くの企業や組織において、紙文書の電子化や業務フローのシステム化が進み、インフォメーションワークの生産性は爆発的に向上してきました。今や IT システムなしに業務の継続は困難と言っても過言ではありません。それに伴い、社内に蓄積される文書ファイルなど、電子化された情報の量もまた、指数関数的に増加しています。その結果、必要な情報を探し出す際に、いくつかの問題に直面するようになっています。

    多くの場合、電子化された情報は、業務や部門ごとに最適化されたシステムに沿って蓄積されていくため、情報を一元的に探し出すことができません。エンタープライズ検索ツールを導入するケースも増えてきていますが、インターネット上のコンテンツとは異なり、企業内に蓄積されている情報は「検索される」ことを想定して作られていないため、重要な情報が見つけられなかったり、逆に雑多な情報が数多くヒットすることで本当に必要な情報をより分けるのに時間がかかってしまったり、といった状況が発生しやすくなります。またどうしても発見できない情報、不足している情報については、それらを持っていそうな社内の専門家を探し出す必要がありますが、部門や役職だけを手掛かりに真のエキスパートを見つけるのは大変困難です。この結果、組織内の個人に蓄積された知識や経験、ノウハウも、十分に共有されてきませんでした。

     

    2010 シリーズ Office 関連製品群で解決

    SharePoint Server 2010 と FAST Search for SharePoint 2010 を組み合わせて利用すれば、システムを横断して、必要な情報や、その情報について詳しく知る人を一度に迅速に探し出すことができるようになります。SharePoint に格納されたコンテンツだけではなく、ファイル サーバーやロータス ノーツ/ドミノ文書など���検索可能です。さらに文書だけでなく業務システム内のデータも、迅速かつ安全に検索することができます。これにより各業務システムに格納されている様々な情報へのアクセスを、物理的にリポジトリ統合することなく、検索システムだけで一元化することができ、ユーザーや IT 部門の業務生産性が大幅に向上します。

    SharePoint Server 2010 と FAST Search for SharePoint 2010 では、文書ファイルの作成者や作成日時、格納場所など属性情報、および文書内の様々な要素 (製品名や型番等) などを自動的に抽出し、それらを用いて検索結果を分類、体系化することができます。これにより、検索結果から簡単かつ的確に目的の情報を絞り込むことができるため、検索結果が多すぎて必要な情報を結局探し出せなかったり、絞り込みのためにキーワードを連ねすぎて検索結果がゼロ件になってしまったり、という無駄な時間を浪費することがなくなります。

     

    入力した検索キーワードについてよく知る人を同時に検索することもできます。SharePoint の標準機能である「個人用サイト」に自分の持つスキル、専門領域、関心のある分野等の情報を入力することで、それらの情報を用いてエキスパート検索 (Know-Who) を行うことができます。

     

    SharePoint Server 2010 と FAST Search for SharePoint 2010 は高度な検索機能により、人の頭の中の知識も含めて社内に散在する情報を一元化、それらをさまざまな要素で分類、体系化することで、ユーザーが必要としている情報に迅速にアクセスできるようにし、情報を探し出すコストと時間を大幅に削減することができます。社員個々人の生産性の向上だけではなく、人と情報、人と人とを結びつけることで、組織全体の知力を高めることができる、強力なビジネスプラットフォームなのです。

  • フローチャートや座席表などのビジネス図表を Web 化して共有

    できること

    Visio 2010 を使って作成したフローチャートやマーケティング図、分析図、座席表などの図表 (ダイアグラム) を、Visio を持たない利用者に対しても、簡単にブラウザー上で共有することができます。

     

    解決したい課題

    PowerPoint や Word などよりも簡単かつ高度に、フローチャートなどのビジネス図を作成できる Visio は、この分野における定番ツールになっています。様々なステンシル (図を構成するパーツ) が搭載されている Visio は、それら標準パーツの組み合わせで出来上がるような様々なダイアグラムを作成するのに大変便利です。フローチャートの作成はその 1 つですが、アセンブリ図面や電子回路などのエンジニアリング図表、UML モデル図や DFD などの IT 系図表、フロア図や道路地図などのマップ図表、TQM やマインドマップなどのビジネス図表など、様々な形式の図表作成に対応しています。図表をデータベースと連携させ、ステンシルに色やデータを出力したり、多次元データベースをツリー構造で視覚的に表現しドリルダウン分析したりすることもできます。また、ステンシルをクリックしたときに画面を切り替えたり、データベースと連携して特定の動作をさせたりすることなども可能です。

     

    しかし、Visio がインストールされたデスクトップは、Word や Excel、PowerPoint などと比べるとまだまだ少なく、せっかくの高度なダイアグラムも、共有は簡単ではありません。JPEG や TIFF などの通常のピクチャーファイル、あるいは SVG (スケーラブル ベクター グラフィックス) といった拡大表示にも十分に耐えうる形式のファイルとして保存することで、ブラウザーでも共有可能になりますが、すべてが一旦ピクチャーに変換されるため、共有している図を編集したり、ステンシルのクリックにより画面を切り替えたりすることはできません。Visio Viewer と呼ばれるダウンロード可能なビューワーもありますが、個々のデスクトップにインストールが必要ですし、ブラウザー上では Active X コントロールとしてふるまうため、ブラウザーのセキュリティレベルを下げないと、煩雑な警告が都度表示されてしまいます。

     

    2010 シリーズ Office 関連製品群で解決

    Visio 2010 と SharePoint Server 2010 を利用することで、Visio で作成した高度なダイアグラムを、簡単に Web 化できます。SharePoint に搭載される Visio Services は、Visio ファイルとして作成した図表を Silverlight のビューワーを通じてブラウザー上に出力します。Visio アプリケーションと同様の描画エンジンを搭載しており、Visio による高品質なグラフィックスがブラウザー上でも再現されます。

     

    Visio Viewer ではステンシルなどもオブジェクト単位で判別されるため、Visio アプリケーション上での動作もまた同様に再現されます。たとえば、データセンターの稼働状況を示す世界地図上で、稼働に問題があり赤い信号色が表示されている地域をクリックすると、同じ Visio ファイルの別のシートに描画されているデータセンターのフロアレイアウト図が表示され、そこでさらに稼働に問題があると表示されているサーバーをクリックすると、別のシートに描画されているラックマウント図が表示される、といったような動作が Visio アプリケーション上で定義しておけば、Visio Services によるブラウザー上でも、同じように動作します。さらに、SharePoint 上で Visio Services 図面を Web パーツとして貼り付けておくと、Visio Services 図面で選択されたステンシルの情報を、他の Web パーツに対して転送することができます。たとえば先の例であれば、ラックマウント上で稼働状況にあるブレード サーバーをクリックすると、サーバーのスペックやエラー情報が、同じ画面上の別の Web パーツ内に表示されている Excel Services のレポートに出力される、といった動作も可能です。

    つまり Visio および Visio Services は、従来であればグラフィカルなアプリケーションの構築スキルを持つユーザーでなければ実現できなかったような、リッチな Web アプリケーション (RIA) を、Visio 図面や Excel の知識だけで簡単に作成できるようになる、革新的なエンドユーザー コンピューティング ツールとなります。

  • 巨大なデータを統合し、素早く分析、結果をリアルタイムに共有

    できること

    Excel 2010 を使って柔軟に巨大な集計データを設計し、サーバーのメモリー上に集計を展開 (インメモリー データベース)、高度な分析を高速に実行することができます。

     

    解決したい課題

    業務システムの導入が進むにつれ、企業内に蓄積されるデータ量は膨大になっています。しかし、部分最適化された複数の業務システムから抽出できるデータは、構造や粒度がまちまちなため、すべてを完全に統合するには、膨大なコストがかかります。一方ビジネス部門では、日々変化する環境への対応に、さまざまな視点でのさまざまなデータの分析が即座に必要となるため、その都度システム部門にデータ抽出と統合を依頼していては、時間がかかりすぎてしまいます。

    Excel を使ってさまざまなデータをデスクトップ上で加工すれば、よりスピーディで柔軟な分析ができます。業務のあらゆるシーンで活用されている Excel であれば、利用者の教育は最低限で済み、また業務との連携もスムーズです。Excel 2007 以降、100 万行を超えるテーブルにも対応できるようになり、そのような分析ツールとしての利用における実用性も大幅に向上しました。

    しかし、データ量は年々増加の一歩をたどっており、また粒度はどんどん細かくなっています。たとえば、以前であれば売上分析の単位は製品グループで済んでいたところが、近年は多品種少量生産が進むことで、製品単位、場合によっては部品単位での分析が必要になります。分析の粒度が下がれば下がるほど、分析対象となるデータ量は加速度的に増加します。そのような巨大なデータのすべてを Excel に格納すれば、ファイルサイズが巨大になるだけではなく、表示も含めたパフォーマンスが低下する場合があります。分析の際にはパフォーマンス上のストレスを感じますし、巨大な Excel ファイルは開くだけでも時間がかかり、広範囲での共有には不向きです。

     

    2010 シリーズ Office 関連製品群で解決

    SQL Server 2008 R2 の一部として提供される「PowerPivot」ツールと Excel 2010、SharePoint Server 2010 を使えば、巨大なデータをデスクトップ上で統合し、Excel で簡単スピーディに分析、SharePoint
    でそのレポートを広範囲に共有できるようになります。SQL Server に限らず、あらゆる種類のデータ ソースからデータを抽出し、デスクトップのメモリー上で集計構造を作成、サーバーのメモリー上にその集計を展開し、ブラウザー版の Excel で素早く参照、操作できます。

    PowerPivot ツールには「PowerPivot for Excel」および「PowerPivot for SharePoint」が含まれます。PowerPivot for Excel は、Excel のアドインで、多次元集計構造の作成および Excel アプリケーション上での分析をサポートします。Excel のリボンメニューから PowerPivot for Excel を起動し、さまざまなデータソースからデータを取り込み、PowerPivot 上でそれらのデータの結合を行うと、デスクトップのメモリー上に多次元データベースと同じ集計キューブ構造が展開されます。

     

     

    PowerPivot で扱えるデータ量に制限はないため、100 万行を超え、1 億行単位でのデータを取り扱うこともできます。繰り返しデータ項目などが圧縮されるため、Excel テーブルとして格納するよりも使用するリソースは少なくて済みます。一旦集計キューブ構造が作成されてしまえば、通常の多次元データベースと同様に、ピボット テーブルやピボット グラフからアクセスし、スライサーなども併用して分析できるようになります。

     

    PowerPivot for Excel を用いて作成されたレポートは、PowerPivot for SharePoint によって拡張されたライブラリに発行することができます。拡張されたライブラリには、プレビュー画面が用意されています。発行時に、レポートの各シートのプレビュー画像が自動的に生成されるため、ファイルを開くことなくどのようなレポートが格納されているのかを素早く見つけ出すことができるようになります。そして、目的のプレビュー画像をクリックすると、Excel Services を使ってブラウザー上にレポートが表示されます。その場合、集計キューブは SharePoint サーバーのメモリー上に展開される「インメモリー データベース」構造をとるため、非常に高速なレスポンスを実現することができます。

    このように、PowerPivot を利用すれば、多くのユーザーが使いこなすことができる、安全で高速な、Excel を中心としたセルフサービス分析システムを構成することができます。