こんにちは。Windows テクノロジー サポートの石井です。
DPM 2007 SP1 の 10 月のロールアップ パッケージがリリースされましたので、お知らせいたします。
技術情報のウェブサイトは以下となります。現在の環境にて、お困りの問題がある場合、Issue の項と合致しているかご確認いただければと存じます。
Description of the hotfix rollup package for System Center Data Protection Manager 2007: October 23, 2009
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;EN-US;976542
ダウンロード リンクは以下です。
System Center Data Protection Manager 2007 Hotfix Package (KB976542) (x86 & x64)
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=74ac7461-dbfe-4bc1-85a2-4d2948f30e42&displaylang=en
DPM サーバーにおいては、ロールアップを適用する前に、DPM 管理者コンソールや DPM 管理シェルのウインドウは全て閉じていただきますようお願いいたします。(DPM 管理者コンソールや DPM 管理シェルを開いたまま、ロールアップ適用を行ってしまうと適用後に再起動が必要になりますのでご注意下さい。)
よろしくお願いいたします。
こんにちは。Windows テクノロジー サポートの安達です。
Windows Vista および Windows Server 2008 から
新しく導入されましたボリューム アクティベーション 2.0 の
KMS ライセンス認証方式についてご紹介したいと思います。
なお、本日ご紹介させていただきます内容については
Windows 7 および Windows Server 2008 R2 にも当てはまる内容となりますので
今後導入予定の方も参考にしていただけましたら幸いです。
コンテンツ
ボリューム アクティベーション 2.0 (VA 2.0) について
ボリューム アクティベーションとはボリューム ライセンス用プロダクトの
ライセンス認証方式の事で、ボリューム アクティベーション 2.0 では
以下 2 種類のライセンス認証方式が用意されています。
- KMS (キー マネージメント サービス) ライセンス認証
- MAK (マルチプル アクティベーション キー) ライセンス認証
今回は、上記 KMS ライセンス認証がどういったライセンス認証方式なのかおよび
誤解や勘違いされる事が多い KMS ライセンス認証用のプロダクト キーの扱い等について
順を追って説明していきたいと思います。
KMS ライセンス認証用のプロダクト キーの使われ方が誤解される理由としては、
従来のボリューム アクティベーション 1.0 (VA 1.0)と
同じ感覚でプロダクト キーが利用されているためであることが多いようです。
そのため、まずは従来のボリューム アクティベーション 1.0 のおさらいと
ボリューム アクティベーション 2.0 の相違点からご説明していきたいと思います。
ボリューム アクティベーション 1.0 とボリューム アクティベーション 2.0 の相違点
以下にボリューム アクティベーション 1.0 とボリューム アクティベーション 2.0 の
代表的な特徴についてそれぞれ挙げてみます。
- ボリューム アクティベーション 1.0
- ボリューム ライセンス用メディアからの各ソフトウェアのインストール時において、
ボリューム ライセンス用のプロダクト キーを入力する事により、
ソフトウェアのインストール後にはライセンス認証がされた状態となり、ライセンス認証の作業が不要。
- ソフトウェア インストール後において、プロダクト キーやライセンス認証方式の変更が不可。
- 対象ソフトウェアの例
- Windows XP
- Windows Server 2003
- Microsoft Office 2003
- Microsoft Office 2007
- など
- ボリューム アクティベーション 2.0
- ボリューム ライセンス用メディアからのインストール時において
プロダクト キーの入力画面が表示されない(※)。
- ソフトウェアのインストール後に、別途ライセンス認証の作業が必要。
- ソフトウェア インストール後にプロダクト キーの変更が行え、ラインセンス認証方式の変更も可能。
- プロダクト キーごとにライセンス認証可能な回数の上限値が設けられている。
※ MAK ライセンス認証または KMS ライセンス認証における KMS ホストとして構成する場合は、
セットアップ完了後に別途プロダクト キーのインストールが必要となります。
(KMS ホストについては後述いたします。)
- 対象ソフトウェアの例
- Windows Vista
- Windows Server 2008
- Windows 7
- Windows Server 2008 R2
- など
リテール パッケージおよびボリューム ライセンス メディアからのセットアップについて
次に Windows Server 2003 と Windows Server 2008 を例に、
リテール パッケージ用のインストール メディアおよび、
ボリューム ライセンス用のメディアからのセットアップ時の
プロダクト キーの入力画面の様子を見てみます。
- Windows Server 2003
リテール パッケージ用メディアによるセットアップ時
ボリューム ライセンス用メディアによるセットアップ時
ここでの違いは表示されているメッセージからもお分かりの通り、
リテール パッケージ用のプロダクト キーを入力するか
ボリューム ライセンス用のプロダクト キーを入力するかという点になります。
それぞれ適切なプロダクト キーを入力する必要がありますので、
ボリューム ライセンス用メディアからのインストール時に
リテール パッケージ用のプロダクト キーを入力してセットアップを続行する事や
リテール パッケージ用メディアからのインストール時にボリューム ライセンス用の
プロダクト キーを入力してセットアップを続行する事はできません。
続いて Windows Server 2008 の方も見てみます。
ボリューム ライセンス メディア利用時にプロダクト キーの入力が不要である事を確認するため、
セットアップ開始画面からの一連の流れとして見ていきます。
- Windows Server 2008
リテール パッケージ用メディアによるセットアップ時
ボリューム ライセンス用メディアによるセットアップ時
上記 2 点の動作をご確認いただく事でボリューム ライセンス用メディアからのインストール時には、
リテール パッケージ用メディアからのセットアップ時にはあったプロダクト キーの入力画面が
省略されている事をご確認いただけたかと思います。
次はここまでの内容をふまえまして、KMS ライセンス認証とは
どういった構成なのかについてをご説明していきます。
KMS ライセンス認証について
KMS ライセンス認証では、KMS ホストと KMS クライアントと呼ばれる
2 種類の端末が存在し、構成図としては以下のような形になります。
KMS 環境の構成図
KMS ライセンス認証は、上記図のようにサーバ・クライアント モデルのような構成となります。
なお、KMS ホストはサーバ OS とは限らず、クライアント OS でも KMS ホストにする事は可能です。
KMS ホストとして構成可能な OS は以下の通りです。
- Windows Server 2003 SP1 以降
- Windows Vista
- Windows Server 2008
- Windows 7
- Windows Server 2008 R2
実際のライセンス認証については、まず KMS ホストが Microsoft のライセンス認証サーバにライセンス認証を行います。
KMS クライアントは直接 Microsoft のライセンス認証サーバからライセンス認証を行うのではなく、
KMS ホストに対してライセンス認証を行う動作となります。
この構成は WSUS (Windows Server Update Service) をご存知の方であれば
KMS の構成は WSUS と同じような構成とお考えいただけると分かりやすいかもしれません。
WSUS サーバは Microsoft Update サーバからのセキュリティ更新プログラム等を
クライアントに対して提供するサーバであり、各クライアントは Microsoft Update サーバから
直接セキュリティ更新プログラムをダウンロードするのではなく WSUS サーバからセキュリティ更新プログラムを
ダウンロードしてインストール作業を行います。
つまり、KMS と WSUS の違いは、クライアントにライセンス認証を提供するか
セキュリティ更新プログラムを提供するかの違いとなります。
WSUS の構成図も参考までに以下に載せておきます。
KMS 構成図とほぼ同じである事がお分かりいただけると思います。
WSUS 環境の構成図
次に KMS 用のボリューム ライセンス キーの扱いについてご説明いたします。
KMS 用に提供させていただいているボリューム ライセンス キーは
KMS ホスト用のプロダクト キーとなり、各端末 1 台 1 台に
インストールするものではありません。
この点が KMS ライセンス認証の構成を構築するにあたって非常に重要な点となり、
誤解が多い部分でもあります。
※ MAK 用ボリューム ライセンス キーについては、従来通り同一プロダクト キーを 各端末 1 台 1 台にインストールする形となり、別途個別にライセンス認証の作業が必要です。
ボリューム アクティベーション 1.0 では、ボリューム ライセンス用のプロダクト キーは
全ての端末に一律同じプロダクト キーをインストールしていたため、
KMS 用のプロダクト キーも同じような使われ方がされている事が多数見受けられますので、
ぜひご注意いただければと思います。
一見、全ての端末に KMS 用のボリューム ライセンス キーをインストールして
KMS ホストとしてライセンス認証を行ってしまってもよいのでは?と思われるかもしれません。
しかし、ボリューム アクティベーション 2.0 の特徴のところにも記載させて頂きましたが
ボリューム ライセンス キーにはライセンス認証可能な上限値が設けられており、
KMS 用のボリューム ライセンス キーはこの上限値が 10 回までとなっています。
そのため、前述の通り全ての端末にインストールしてライセンス認証を行う使い方ではなく、
KMS ホストのみでご利用いただくような適切な使い方をしていただく必要があります。
なお、KMS ホストについては、通常 1 台ご用意いただくだけで大多数の KMS クライアントを
管理する事が可能ですので、冗長構成をする場合にのみ 2 台程度
KMS ホストにしていただければ十分なものとなります。
それでは、次に KMS クライアント用のプロダクト キーはどうすればよいかと言いますと
実は KMS クライアント用のプロダクト キーは通常インストールする必要がありません。
これは、先程ボリューム ライセンス用のメディアからのセットアップ時に
プロダクト キーの入力画面が表示されない様子をご確認いただいたかと思いますが、
セットアップ時に KMS クライアント用のプロダクト キーが自動的にインストールされているためとなります。
※ KMS クライアントの "プロダクト キー" は "セットアップ キー" と呼ばれ、 ボリューム ライセンス キーとは扱いが異なるため、ライセンス認証可能な上限値はありません。
つまり、ボリューム ライセンス用のインストール メディアを使用してセットアップを実施した場合、
セットアップ完了後は、KMS クライアントとして構成された状態である事を意味します。
KMS ライセンス認証の構成を構築する手順をまとめますと、一般的には以下のような流れとなります。
- ボリューム ライセンス用インストール メディアを使用し、
KMS ホストとする端末のセットアップ (OS インストール) を行います。
- KMS ホストに KMS 用のボリュームライセンス キーをインストールします。
※ セットアップ後のプロダクト キーのインストール(変更)方法については、
後述する KMS ホストから KMS クライアントへ変更する方法 の手順をご確認ください。
- KMS ホストでライセンス認証を実施します。
※ KMS ホストで KMS クライアントのライセンス認証を行うには
KMS ホスト自身がライセンス認証されている必要があります。
- ボリューム ライセンス用インストール メディアを使用し、
KMS クライアントとなる端末のセットアップを行います。
上記により、KMS クライアントは KMS ホストに対しライセンス認証を行う
KMS ライセンス認証の構成となります。
※ KMS クライアントがライセンス認証されるためには、KMS ホストに対し一定数以上の
KMS クライアントをご用意いただく必要があります。
KMS ホストと KMS クライアントの見分け方
OS がセットアップされた状態では、一見 KMS ホストとして構成されているのか
KMS クライアントとして構成されているかの区別がつきません。
ここでは、現在の環境が KMS ホストとして構成されているのか
KMS クライアントとして構成されているかの確認方法をご紹介いたします。
KMS ホストか KMS クライアントかを区別する方法としては、
OS 標準で付属している "Windows ソフトウェア ライセンス管理ツール" である
slmgr.vbs を利用する方法があります。
コマンド プロンプトを管理者として起動していただき、以下のコマンドを実行します。
cscript %WinDir%\System32\slmgr.vbs -dli (cscript %WinDir%\System32\slmgr.vbs -dlv でも可)
KMS ホストか KMS クライアントであるかは slmgr.vbs の実行結果の
"説明" 欄に含まれている内容で判断が可能です。
- KMS ホストの場合
VOLUME_KMS_x channel
※ x に含まれる文字はインストールするボリューム ライセンス キーの種類により異なります。
- KMS クライアントの場合
VOLUME_KMSCLIENT channel
それぞれの環境でのコマンド実行例を以下に紹介します。
KMS ホスト環境での実行例
KMS クライアント環境での実行例
なお、同様の方法により、MAK ライセンス認証をご利用の環境か
どうかについても確認が可能です。
- MAK クライアントの場合
VOLUME_MAK_x channel
※ x に含まれる文字はインストールするボリューム ライセンス キーの種類により異なります。
MAK クライアント環境での実行例
KMS ホストから KMS クライアントへ変更する方法
ここでは、誤って KMS 用のボリューム ライセンス キーをインストールし、
KMS ホストとして構成してしまった場合に KMS クライアントに戻す方法について
ご紹介いたします。
また、KMS クライアントとしてセットアップされた状態から
MAK ライセンス認証の構成または、KMS ホストとして構成する際の
ボリューム ライセンスキーのインストール方法も同じ手順となります。
ボリューム アクティベーション 2.0 の特徴にも記載いたしましたが、
OS セットアップ後において、プロダクト キーの変更が可能となっており、
プロダクト キーの変更により、KMS ホストの環境から KMS クライアントへの環境変更が可能です。
また、反対に KMS クライアントから KMS ホストへの変更も可能です。
KMS ホストから KMS クライアントに戻す場合は、KMS クライアント用の
セットアップ キー (プロダクトキー) を入力する必要があります。
(KMS クライアントから KMS ホストにする場合は、KMS 用のボリューム ライセンス キーを入力します。)
このセットアップ キーは OS およびエディションによってあらかじめ
決められている固定のプロダクト キーを使用します。
代表的なものついては以下の表にまとめさせていただきましたので、
お使いの環境に合わせてご利用ください。
※ ボリューム ライセンス プログラムとしての KMS プロダクト キーはあくまで KMS ホスト用のものになります。
KMS クライアントは KMS ホストが構成されていて初めてライセンス認証を行えるものになりますので、
KMS ホスト用のボリューム ライセンス キーのみ厳重に管理していただければライセンス上問題はありません。
(KMS クライアント用のキーは、OS およびエディションが同じであればどの環境でも一律同じものを使用します。)
KMS クライアントのセットアップ キー
| オペレーティング システム エディション |
プロダクト キー |
| Windows Vista Business |
YFKBB-PQJJV-G996G-VWGXY-2V3X8 |
| Windows Vista Enterprise |
VKK3X-68KWM-X2YGT-QR4M6-4BWMV |
| Windows Server 2008 Standard |
TM24T-X9RMF-VWXK6-X8JC9-BFGM2 |
| Windows Server 2008 Enterprise |
YQGMW-MPWTJ-34KDK-48M3W-X4Q6V |
| Windows Server 2008 Datacenter |
7M67G-PC374-GR742-YH8V4-TCBY3 |
| Windows 7 Professional |
FJ82H-XT6CR-J8D7P-XQJJ2-GPDD4 |
| Windows 7 Enterprise |
33PXH-7Y6KF-2VJC9-XBBR8-HVTHH |
| Windows Server 2008 R2 Standard |
YC6KT-GKW9T-YTKYR-T4X34-R7VHC |
| Windows Server 2008 R2 Enterprise |
489J6-VHDMP-X63PK-3K798-CPX3Y |
| Windows Server 2008 R2 Datacenter |
74YFP-3QFB3-KQT8W-PMXWJ-7M648 |
プロダクト キーの変更方法としては GUI からの方法および
上記でご紹介した slmgr.vbs の 2 通りの方法があります。
GUI の場合は、コントロール パネル内にある "システム" を開き、
以下 "システム" 画面内にある "プロダクト キーの変更" から行います。
一方、slmgr.vbs から行う場合は、前回同様コマンド プロンプトを管理者として起動していただき、
以下のコマンドを実行します。
cscript %WinDir%\System32\slmgr.vbs -ipk <KMS Setup Key> または
cscript %WinDir%\System32\slmgr.vbs -ipk <KMS Volume License Key>
※ MAK ライセンス認証に変更する場合は、MAK 用のボリューム ライセンス キーを指定します。
以下は、KMS ホストから KMS クライアントに変更後、
KMS クライアントに変更されている事を確認した際のコマンド実行例となります。
(Windows Server 2008 Enterprise 用の KMS クライアント セットアップ キーを使用しています。)
まとめ
最後に今回ご説明いたしました内容について
抑えて頂きたいポイントのまとめと参考情報のご紹介をさせていただきます。
まとめ
- KMS ライセンス認証は KMS ホストと KMS クライアントの 2 種類の環境の構成となる
- KMS 用ボリューム ライセンス キーは KMS ホスト用のプロダクトキーである
- ボリューム ライセンス用インストール メディアでセットアップを行うと
自動的に KMS クライアントとして構成される
- KMS ホストか KMS クライアントの判断およびプロダクトキーの変更は slmgr.vbs から行う事が可能
参考情報
こんにちは。Windows テクノロジー サポートの服部です。
今日は、DPM 2007 をご利用いただいている皆様へ、DPM データ ベースのバックアップ/リストアについてご紹介したいと思います。
DPM データベース とは
まずは DPM データベース (DPMDB) についてご説明します。
DPM データベース (DPMDB.mdf:DPM データベースのファイル名です。)とは、DPM の設定および構成に関する情報を格納する SQL Server のデータベースです。DPM データベースには、主にスケジュールされたジョブ、ジョブの失敗や成功の情報、保護対象の情報や保護するデータのカタログ等、DPM の全ての内部情報が格納されています。
DPM データベース取得の目的
DPM サーバーに何らかの障害が発生した結果、DPMDB に何らかの異常が発生し、破損したり消えてしまった場合、DPM の情報は何もかも失われてしまいます。DPM の記憶域プールのディスクが無事な場合も、DPMDB が無ければ使い物になりません。
先に記載しましたとおり、DPMDB が残っている場合、記憶域プールにある情報が使用できますが、記憶域プールの内容から DPM DB を作成するといったことはできないため DPMDB をバックアップしておくことを推奨しています。
つまり、DPMDB のバックアップは DPM サーバー自体のディザスタリカバリの一つとして不可欠な情報なのです。
もちろん、保護対象からバックアップしたデータ (レプリカ) は DPMDB には含まれない為、レプリカは別途バックアップしておくことをお勧めしておりますが、DPMDB のバックアップだけでも以下のような状況で役に立ちます。
- DPM サーバーに異常が発生し、システムが起動不可能になったがレプリカのストレージは無事、という場合に OS を再インストールして DPM を復旧したい。
- DPM の何かの設定を変更したら、DPM 2007 管理者コンソールがクラッシュしてしまうようになった。設定変更前の状態に戻したい。
- DPM の修正プログラム (ロールアップ プログラム) や Service Pack 適用を行ったが、適用前の状態に戻したい。(DPM では適用した修正プログラムや Service Pack はアンインストールして適用前の状態に戻すことが想定されていないため、元の状態に戻すことはできません。更新プログラムの適用中にトラブルが発生した場合に対処するためには DPMDB のバックアップが必要です。)
更新プログラム適用中に電源が落ちてしまい、DPM 2007 が起動不可能になった、等の状況に対して、DPM の修正プログラムを適用するなどの変更前の時点の DPM の状態に復旧するために有効です。(DPM 2007 を再インストール後に DPMDB のリストアを行うだけで OK です。)
DPM データ ベースの取得方法
バックアップを取得する方法は以下の 3 つの方法があります。
a. DPMBackup.exe コマンド
b. セカンダリ DPM サーバーを使用したプライマリ DPM サーバーのデータ ベースバックアップ
c. テープへのバックアップ
上記 3 つの方法の特徴をまとめます。
a) DPMBackup.exeコマンドを実行すると DPMDB を他のバックアップソフトでも取得可能な
“.bak” という形式のファイルで保存します。
b) プライマリ DPM サーバー(主体となってバックアップを実行しているサーバー)
とは別にセカンダリ DPMサーバーを構築する必要があります。セカンダリサーバーから
DPMDB を保護します。
-参考資料
Backing Up DPM by Using a Secondary DPM Server
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb795680(en-us).aspx
c) DPMDBの保存先はディスクまたはテープが考えられますが、
DPM 起動障害により、DPM サーバの再構築を行う場合は、テープにバックアップした
DPMDB のリストアを行っていただく必要があります。
テープへの保存については b. のセカンダリ DPM サーバーを使用する方法または
a. の形式で保存したファイルをテープへ保存可能な 3 rd パーティのバックアップ
アプリケーションを使用してバックアップする方法などが考えられます。
DPMDB のバックアップ ステップ バイ ステップ
今回は、前項に記載しました方法の中から DPMBackup.exe コマンドを使用したバックアップ手順について記載します。セカンダリ DPM やテープ ドライブをご用意いただけない環境においても、簡単に DPM の情報をバックアップすることが可能です。
手順:
----------------------------------
1. プライマリ DPM にログインし、 [DPM 管理シェル] を起動します。
2. 以下のコマンドを入力し、現在の DPM データベースのバックアップを作成します。
>dpmbackup -db
3. "C:\Program Files\Microsoft DPM\DPM\Volumes\ShadowCopy\Database Backups" 以下に
DPMDB.bak というファイルが作成されることをご確認下さい。
4. DPMDB.bak ファイルを保存します。別のストレージ (他のファイル サーバーの共有フォルダ、
外付けドライブ等) に保存いただくと安心です。
----------------------------------
リストア方法
次に、DPMDB を復旧する手順について記載します。手順の概要は以下の通りです。
手順概要:
----------------------------------
※ 手順 1 から 5 は、DPM 2007 のアンインストールから再インストールまでのご紹介となりますが、DPM サーバーの OS が起動出来ないという障害発生シナリオの場合は、同じホスト名で Windows Server の再構築を行い、ドメインに参加する必要がございます。Windows Server の復旧については、Windows Server のエディションや、適用されていたサービスパックや更新プログラムなど、以前と同等の状態にしていただく必要があります。(OS 自体のバックアップを Windows Server Backup や NTBackup、ないしは DPM System Recovery Tool にて取得いただいていると、復元もより容易になります。)
1. DPM データベースを復元する前にコントロールパネルのプログラムの追加と削除より
DPM 2007 をアンインストールします。
※必ず、アンインストール時に “ディスクベースの回復ポイントを保持する”を選択します。
2. マシンを再起動します。
3. "SQL Server Management Studio" より DPMDB を削除します。
=====================================
※ [管理ツール] – [サービス] から、”SQL Server Reporting Services” サービスを停止しておきます。
3-1. [スタート] メニューから [Microsoft SQL Server 2005] -> [SQL Server Management Studio] をクリックします。
3-2. <コンピュータ名>\MS$DPM2007$ を選択し、[Connect] を選択します。
3-3. 左ペインの “Databases” を展開し、”DPMDB” を右クリックして [Delete] を選択します。
=====================================
4. DPM 2007 をインストールします。DPM 2007 のインストールに続いて、Service Pack 1 やロールアップ パッケージ等、DPM データベースのバックアップ取得時と同じのものをインストールしておきます。
5. マシンを再起動します。
6. DPM サーバーで、ファイルを復元するフォルダ (復元先フォルダ) を作成します。
7. DPMDBを復元先フォルダに復元します。
8. DPMSync コマンドを使用して DPMDBをアタッチします。
(コマンド実行例:)
DPMSync –RestoreDB –DBLoc “復元先フォルダ\DPMDB.bak”
DPMSync コマンドは DPM サービスをオフラインにし、 SQL Server に DPMDBをアタッチします。
9. DPMSync –sync コマンドを実行します。
下図のような出力結果となります。

DPMSync –sync コマンドにより、マウント ポイント (DPM のレプリカや回復ポイント用ボリュームのマウント先) が以下のように復旧します。これにより、DPM 2007 からレプリカや回復ポイント用のボリュームにアクセス出来るようになるので、障害発生前に取得したバックアップからの回復や、バックアップの継続が可能となります。

※ DPMSync –sync 実行直後は、すべての保護グループに対して整合性が無い状態となりますので、[DPM 2007 管理者コンソール] を開き、各保護グループに対して整合性チェックを実行して下さい。
参考情報:
How to Recover DPM Databases
http://technet.microsoft.com/en-us/library/bb808944.aspx
Repairing DPM 2007
http://technet.microsoft.com/en-us/library/bb808769.aspx
Using DpmSync
http://technet.microsoft.com/en-us/library/bb808877.aspx
Backing Up DPM Databases to Tape
http://technet.microsoft.com/en-us/library/bb795710.aspx
Recovering DPM Servers
http://technet.microsoft.com/en-us/library/bb808991.aspx
こんにちは。Windows テクノロジー サポートの石井です。
先日、TechEd というイベントで技術相談窓口のスタッフとして横浜に行って参りました。普段、電話による技術サポートを提供している中で、直接お客様と会ってお話し出来る貴重な機会でした。
DPM 2007 についても、今後構築予定であるとか、現在運用中で困っている、といった具体的なお話しを伺うことが出来、大変参考になりました。今後も、DPM 2007 をご利用の皆様に少しでも助けとなるような情報をお知らせしていけたらな、と思います。よろしくお願いいたします。
NEWS: 8 月のロールアップ パッケージ公開のお知らせ
今回のトピックの前に、まずは DPM 2007 SP1 に適用する最新のロールアップパッケージの公開のお知らせです。
修正内容などが記載されておりますので、ご確認下さい。
技術情報番号 970868: A hotfix rollup package is available for System Center Data Protection Manager 2007: August 28, 2009
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;EN-US;970868
尚、ロールアップパッケージの ダウンロード サイトは以下となります。
System Center Data Protection Manager 2007 Hotfix Package (KB970868) (x86 & x64)
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=14e1a04b-2323-4344-b737-a3194b9ab3ed&displaylang=en
よくお問い合わせいただくご質問ですので、以下の通りご説明しておきます。
- ロールアップ パッケージは複数出ているが、全部適用する必要があるのか?
ロールアップパッケージは、以前のロールアップの修正内容を含んでいます。そのため、たとえば、今回リリースされた 8 月のロールアップパッケージをインストールすると、それ以前のバージョンである 2 月、4 月、6 月のロールアップ パッケージの適用は不要です。
- パッケージに英語版しか無いのだが、日本語版はどうすれば手に入るのか?
DPM 2007 は、インストーラ、および修正プログラムが多言語対応のものとなっております。従って、上記のダウンロード サイトにある英語版をダウンロードし、日本語環境に適用いただくと自動的に日本語版がインストールされますので、ご安心下さい。
- DPM サーバーや保護対象の再起動は必要か?
以下の例外を除いて、必要ありません。
例外 1
4 月、ないしは 6 月のロールアップを未インストールの場合。例えば、SP1 適用後、ロールアップを一切適用せず、8 月のロールアップを適用した場合には、ロールアップ適用後に DPM サーバーの再起動が必要になります。
例外 2
8 月のロールアップ適用時に、DPM 2007 管理者コンソールを開いている場合、アップデート処理の一部が完了しないため、DPM サーバーの再起動が必要になります。従いまして、DPM 2007 管理者コンソールは一度閉じてロールアップを適用して下さい。
上記の例外においても、保護対象のサーバーの再起動は必要ありません。
保護対象のアップデートの手順としては、[DPM 2007 管理者コンソール] の [管理] タブから、エージェントのアップデートを選択して下さい。ファイアウォールの問題などで、リモートのアップデートに失敗する場合、保護対象にてアップデートインストーラを手動実行するか、グループ ポリシーにて配布していただく必要があります。(アップデート インストーラは DPM サーバーの “Program Files\Microsoft DPM\DPM\Agents\RA\2.0.8851.0\” 配下の、それぞれ “amd64\1041\DPMProtectionAgent2007_KB970868.msp” (64 ビット版) や “i386\1041\DPMProtectionAgent2007_KB970868.msp” (32 ビット版) にありますので、それぞれコピーして下さい。)
尚、DPM サーバーのアップデート後、保護対象のエージェントのアップデートを行わなくても保護は継続可能ですが、エージェントのアップデートを行うまでは今回の修正内容は適用されません。
さて、本題です。
今回は、Hyper-V の VM のバックアップ時に Hyper-V ホストと、ゲストとして稼働する Windows Server 2003 に適用しておきたい更新プログラム一覧をご紹介いたします!
前回の記事で、DPM 2007 を使った Hyper-V のバックアップの仕組みについてご紹介いたしました。その中の、オンラインバックアップという言葉を覚えていらっしゃいますか?
オンライン バックアップを行う場合は、VM のバックアップを行う時には Hyper-V ホスト マシン上だけでなく、VM の中でも VSS (ボリューム シャドウ コピー サービス) が動作し、バックアップの準備をするという多段階にわたる動作であることがご理解いただけたと思います。つまり、言い換えれば、オンラインバックアップを行っている場合は、Hyper-V ホストだけに問題が起きるのではなく、VM の固有の問題が影響してバックアップに失敗する、ということもあり得るのです。
今回はバックアップの安定化を図るための前提条件や、推奨されている更新プログラムについて Hyper-V ホストだけでなく、VM として動作する Windows Server 2003 側もご紹介いたします。
何故か Hyper-V のバックアップが安定しない、とか、どうやってトラブルに対処すればいいか分からない・・・という方々、個別の問題に目を向けるよりも、まずは更新プログラムを適用してみて、既に修正済みの問題ではないか?というところを大きく切り分けてみるのはいかがでしょうか。バックアップが安定している方も、ヘルスチェックの意味も込めてご確認いただければと思います。
ちなみに、Hyper-V に限らず、Windows Serve 2003 上のアプリケーションやフォルダのバックアップを行っていたり、Windows Server 2003 上で DPM を動かしていたりする場合、後述する Windows Server 2003 の更新プログラムは適用の価値がありますので、Hyper-V のバックアップを行っていない方々も是非ともチェックして下さい。
Hyper-V ホスト側
1. DPM 2007 SP1 による Hyper-V バックアップを行うにあたっての前提条件ソフトウェア
下記 Hyper-V の修正プログラムが未適用の場合、まずは下記修正プログラムの適用もお願いいたします。DPM 2007 SP1 から Hyper-V をバックアップする場合、最低限必要となる更新プログラムです。既に適用頂いている方も多いと思いますが、念のためチェックして下さい。
- Hyper-V のリリース バージョン
Description of the update for the release version of the Hyper-V technology for Windows Server 2008
http://support.microsoft.com/kb/950050
- Hyper-V バックアップを行うにあたっての前提条件
An update is available for Windows Server 2008-based computers to address issues with backing up and restoring Hyper-V virtual machines
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;EN-US;959962
参考資料:
Prerequisites for protecting Hyper-V using DPM 2007 SP1
<http://technet.microsoft.com/en-us/library/dd347840.aspx>
2. 推奨している更新プログラム
上記前提条件に引き続き、下記の Hyper-V サービスや、Hyper-V の VSS ライタ関連のアップデートの適用を推奨いたします。
現時点での、Hyper-V や Hyper-V のバックアップについての全てのアップデートを含む Windows Server 2008 SP2 を適用いただくことをまずはお勧めいたします。
SP2 の適用が難しい場合は 967560、および 971394 を適用いただくことで、バックアップの機能については同等の機能を実現可能です。
Windows Server 2008 Service Pack 2 および Windows Vista Service Pack 2
http://technet.microsoft.com/ja-jp/windowsserver/dd262148.aspx
もしくは
KB967560 A backup operation fails on a two-node failover cluster that is running Windows Server 2008 after one of the disk resources is moved
http://support.microsoft.com/kb/967560/
KB971394 A backup of virtual machines fails when you use the Hyper-V VSS writer to back up virtual machines concurrently on a computer that is running Windows Server 2008
http://support.microsoft.com/kb/971394/
ゲスト OS (Windows Server 2003)
※ DPM 2007 サーバーが動作している Windows Server 2003 や、保護対象の物理マシンの Windows Server 2003 でも同様に有効な更新プログラムです。
1. COM のアップデート
Hyper-V のゲストの Windows Server 2003 のバックアップ準備を行う時に、COM と呼ばれる通信が使用されて VSS が起動します。このとき、ゲストマシン上の COM 関連の不具合により、バックアップの準備においてエラーが発生することがあります。
こういった現象を予防するため、ゲスト マシンの Windows Server 2003 に以下の COM のアップデートを適用してください。
KB934016 "Availability of Windows Server 2003 Post-Service Pack 2 COM+ 1.5 Hotfix Rollup Package 12"
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;EN-US;934016
KB968447 "The COM+ Event System stops processing the query for matching subscriptions when it detects a corrupted subscription on a Windows Server 2003-based computer"
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;EN-US;968447
2. VSS のアップデート
Windows Server 2003 上でバックアップの準備 (スナップショット) を行う主役、VSS の更新プログラムとして、以下を適用してください。DPM 2007 サーバーとして稼働する Windows Server 2003 や、保護対象の物理サーバーとして稼働する Windows Server 2003 でも同様にスナップショット作成を行いますので、有効な更新プログラムです。
KB940349 “Availability of a Volume Shadow Copy Service (VSS) update rollup package for Windows Server 2003 to resolve some VSS snapshot issues”
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;EN-US;940349
KB969219 “RPC 0x800706ba and 0x800706bf errors occur when backup software tries to create VSS shadow copies on a computer that is running Windows Server 2003 SP2”
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;EN-US;969219
上記に続いて、VSS のドライバである Volsnap.sys の最新のロールアップである KB 967551 の適用もお奨めいたします。
KB967551 “Rollup update for the volsnap.sys driver in Windows Server 2003”
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;EN-US;967551
参考情報:
Hyper-V の VM のバックアップのトラブルシュートについての詳細は、下記の弊社 Technet ブログの記事をご参照下さい。
DPM 2007 - Troubleshooting protection for Hyper-V
http://blogs.technet.com/askcore/archive/2009/07/30/dpm-2007-troubleshooting-protection-for-hyper-v.aspx
次回は、DPM 2007 のデータベースのバックアップと復元の手順をご紹介する予定です!お楽しみに!
こんにちは、Windows テクノロジー サポートの酒井です。
今回はトランスポータブル シャドウ コピーの互換性について触れさせていただきます。
トランスポータブル シャドウ コピーをご利用いただくメリットの一つとして、バックアップ対象の業務サーバーと、実際にデータをバックアップするバックアップ サーバーをそれぞれ個別に持つことが出来るという点が挙げられます。
例えば、複数の業務サーバーに対して、専用のバックアップ サーバーを一台だけ用意し、バックアップ データを集約させることなども可能です。
この機能は、業務サーバー上で生成したボリューム シャドウ コピー データをバックアップ サーバー側でインポートすることによって実現されており、業務サーバー上の VSS と、バックアップ サーバー上の VSS とが、XML 言語を用いて対話をしながら処理を進めているのですが ...
現時点において、この VSS 間の XML 言語を用いた対話は、各バージョン間の互換性が保証されておりません。
これは、バージョン アップによる機能追加などをフレキシブルに行えるよう考慮された製品上のデザインですが、これにより、業務サーバーとバックアップ サーバーの VSS は基本的に同一バージョンをご利用いただく必要があります。
具体的に、次のような点にご注意ください。
- 業務サーバーとバックアップ サーバーの組み合わせとして、Windows Server 2003 と Windows Server 2008 を混在させることは出来ません。
- VSS 関連の修正プログラムを適用する場合には、業務サーバーとバックアップ サーバーの両方に適用していただく必要があります。 (業務サーバーとバックアップ サーバーの組み合わせに同じバージョンの Windows をご利用いただいた場合でも、修正プログラムの適用によって VSS がバージョン アップされることがあります。Windows Server 2003 の VSS ロールアップ パッケージ (KB940349) など VSS に関する修正プログラムを適用する場合は、業務サーバーとバックアップ サーバーの両方に適用してください)
互換性に問題がある組み合わせでトランスポータブル シャドウ コピーをご利用になられた場合は、バックアップ アプリケーションに次のようなエラー ステータスが返されます。
VSS_E_INVALID_XML_DOCUMENT (0x80042311)
エラーの意味自体は不正な XML ドキュメントを受け取ったことを意味しますが、通常は互換性の問題に起因して、理解出来ない XML ドキュメントを受け取ったためにこのエラーが報告されます。
バックアップ システムの構成をご検討されていらっしゃる方、既にトランスポータブル シャドウ コピーをご利用いただいていらっしゃる方で修正プログラムの適用予定を持ちの方などは、ご注意ください。
こんにちは。Windows テクノロジー サポートの石井です。
DPM 2007 SP1 以降、Hyper-V の仮想マシンをバックアップできるようになりました。DPM をご利用いただいている皆様が運用、管理を行う上で知っておくとトラブルシューティングに何かと有用な、Hyper-V の VM のバックアップの仕組みを図解付きでご説明したいと思います。
スナップショットについて
まずはじめに、VSS のスナップショットの機能について、簡単にご説明しておきます。
あるアプリケーションが使用中のファイルがあり、バックアップソフトがこのファイルのバックアップを取るものとします。スナップショットを使わないバックアップだと、以下のような状況になります。
- アプリケーションがファイルに排他ロックをかけていると、ファイルを開くことが出来ない為、バックアップに失敗してしまう。
- バックアップにおいて読み取り中にファイルが変化するとバックアップ対象のファイルに首尾一貫性が無くなってしまうので、バックアップ中はアプリケーションがファイルに変更を行うことが出来ない。
- 遅延書き込み (※ 1) の動作の為、バックアップ開始時に物理メモリ上に残っている情報はファイルに反映されておらずに消失してしまう。
(※ 1 ファイル変更情報をメモリにある程度ためておき、一度にディスクに書き込むことでディスク I/O 頻度を減らし、パフォーマンスを向上する仕組みです。)
上記の状況を回避するため、 DPM はボリューム シャドウコピー サービス (VSS) と呼ばれる Windows の機能の中のスナップショットの機能を使用してバックアップを行っています。
スナップショットとは、名前の通り、作成時のファイルの静止状態を仮想的に作成する機能で、バックアップソフトはスナップショットの静止状態からバックアップを行い、アプリケーションはバックアップ中も引き続きファイルへ変更を行うという、バックアップの為の瞬間的な情報の保持と読み取り、アプリケーションによるファイルへの書き込みの両立を実現しています。アプリケーションによっては、さらにこの仕組みを補助する仕組みが実装されていて、物理メモリの内容をディスクに一度フラッシュしてくれるものもあります。(詳細は後述します。)
VSS ライタ (アプリケーション ライタ) とは
上記の通り、バックアップを行う対象のアプリケーションごとに、バックアップを採取するタイミングで、有効なファイルの状態を準備してあげる仕組みを実装しているものがあります。これが、VSS のアプリケーション ライタです。
具体的には、以下のようなことをやっています。
1. 物理メモリ上にキャッシュされているファイルをディスクにフラッシュ (書き出す) する。
2. スナップショットが作成し終わるまで、アプリケーションのディスクへの書き出しをフリーズ (停止) させる。
3. スナップショットが作成し終わると、すぐにアプリケーションの書き込みなどの動作を再開します。
(※ 一般的にスナップショットの作成完了までは数秒程度しかかかりません。)
3 の時点で、スナップショットはもう作成しているので、それ以降の変更はバックアップされるファイルに影響しません。
上記のアプリケーション ライタは、レジストリやシステム状態などの Windows において標準的に存在するものに対しても存在しますし、IIS、Exchange Server、SQL Server や MOSS などにも存在し、独自の動作をしています。それぞれが、VSS からの呼び出しに応答し、それぞれのアプリケーションのファイルを準備することでバックアップを行うことが出来るわけです。
Hyper-V についても、VSS ライタが存在します。この場合、Hyper-V が使うファイルというと、VHD (仮想ハードディスク) や、VM のスナップショットや設定ファイルとなります。
Hyper-V のバックアップの仕組み
Hyper-V のバックアップは多段階にわたりますが、大きく以下の2つに分類できます。
・Hyper-V の VM のスナップショットを作成 (データ転送の前準備)
・バックアップ データの転送
それぞれの詳細について、以下に説明します。
Hyper-V の VM のスナップショットを作成 (データ転送の前準備)
バックアップを取得する VM の情報を転送する前にスナップショットを作成する必要があります。これは以下の順序で行われます。
1. DPM サーバーが、Hyper-V ホスト上の DPM エージェントを起動させ、バックアップを開始するように命令を送信します。
2. DPM エージェントは、Hyper-V ホスト内の VSS に働きかけます。
3. VSS は、Hyper-V のバックアップにあたって、スナップショットを作るように準備を進めるように命令します。
さて、ここで、Hyper-V の VM のバックアップが 2 種類あることをご紹介しなければなりません。
まずは、VM のオフライン バックアップをご紹介します。
オフライン バックアップ (“Backup Using Saved State”)

4a . VM を [保存] の状態にします。VM を一時停止して、VM が使っている物理メモリの情報を、いったんハードディスクに書き出します。 (Hyper-V の管理を行う為に使用する、[Hyper-V マネージャ] で VM を [保存] するのと全く同じ動作です。)
これにより、VM が使っているデータは全てファイルに書き出されるので、このスナップショットを作成し、バックアップを取るだけでよい、という状態になります。
VM を一時的に停止させることから、オフライン バックアップと呼ばれています。
メリットとしては、Linux や Windows Server 2000 など、VSS を実装していないゲスト OS のバックアップが取れることです。
デメリットとしては、[保存] している最中は VM が応答しなくなるため、ユーザーからアクセスできない状態となることです。もっとも、[保存] 完了後はすぐに起動されてくるので、それほど長い時間ではありません。(物理メモリのサイズやディスクのパフォーマンスなどの環境によりますが、私が体感したものでは長くても 5 分ぐらいです。)
オンライン バックアップ (“Backup Using Child Partition Snapshot”)

現時点では Windows Server 2003 と Windows Server 2008 のゲスト OS のみ、オンライン バックアップという選択肢があります。
オンライン バックアップは、上述したオフライン バックアップと違い、バックアップの準備のために VM を一時停止させる必要がありません。
以下に、引き続きオフライン バックアップではなく、オンラインバックアップを行った場合の動作を説明します。
4b. 3 の続きです。Hyper-V ホスト上の Hyper-V ライタは、オンライン バックアップが有効なゲスト OS の内部に対して、[Hyper-V 統合コンポーネント] を通じて働きかけます。
5. Hyper-V 統合コンポーネントは、ゲスト マシンの中の VSS に、ゲストマシン内部の VSS ライタを起動させて、ゲスト マシンの中身のファイルの状態を首尾一貫したものに保つように働きかけます。
6. VM 内部の VSS のスナップショットを作成するため、VM 内の各アプリケーション ライタ (レジストリ、システム情報に加えて、SQL や Exchange Server など) に働きかけて準備をします。
とてもややこしいですが、ゲスト OS の中身をバックアップするため、まずはゲスト OS の中身のスナップショットを取って首尾一貫性のある状態にしてから、ホスト OS のスナップショットを取る、という段階的な動きをしているわけです。これが全て成功すると、はじめてオンライン バックアップの準備が可能です。
オンライン バックアップのメリットは、何より、VM の停止が一切発生しないことから、24 時間停止させたくないサーバーのバックアップが可能なことです。
デメリットは、ゲスト OS が VSS に対応している必要があることから、Windows Server 2003 と 2008 にのみ対応していることと、ゲスト OS 上のアプリケーションの VSS ライタ 1 つの異常でもバックアップの準備に失敗することです。
バックアップ データの転送
上記により、Hyper-V の VM に対してスナップショットが作成され、オンライン/オフラインバックアップの準備が終わると、DPM エージェントが DPM サーバーにファイルを送信します。このときの Hyper-V のバックアップのファイル転送の仕組みを説明します。
既に蓄積している変更差分を送ってしまうだけの、通常のファイルや、SQL、Exchange の データベースのバックアップとは異なり、Hyper-V の高速完全バックアップについては整合性チェックと類似したブロック レベルでのレプリカと保護対象の VM とのデータの照らし合わせを行って、変更差分をバックアップのタイミングで算出する必要があります。
Hyper-V VM の高速完全バックアップの動作の概要としては以下となります。
1. 高速完全バックアップ開始後、DPM サーバー側においては、DPM が保持している VM のレプリカ(以前のバックアップ) の情報を最初からブロック単位で順番に読み出します。
2. エージェントは、VM の情報を最初からブロック単位で順番に読み出します。
3. エージェント側は、2 で読み取ったそれぞれのブロックに対して、一意の値であるチェックサムと呼ばれる情報を算出し、DPM サーバーに送信します。
4. DPM サーバー側は、1 で読み取ったそれぞれのブロックのチェック サムを作成し、3 で送られたエージェント側のチェック サムと比べて、値が異なるか確認します。
5-1. チェック サムに差異がある場合、そのブロックは新しい情報を保持しているものとなりますので、そのブロックの情報をエージェントから DPM サーバーに送信します。送信されたブロック情報は、DPM サーバー上でレプリカに反映されます。
5-2. 差異が無い場合、そのブロックについてはアップデートが不要な為、送信しません。
6. 次のブロックについて順次 2 ~ 5 を繰り返し、VM の情報全てを照らし合わせます。全ての情報を送りきると、DPM サーバーにおいて、レプリカの回復ポイントが作成されてバックアップが完了します。
上記動作がもたらす結論は以下です。
1. Hyper-V のバックアップにおいては、保護対象の VM と DPM サーバー上のレプリカの一度全ての読み出す必要がある為、I/O 負荷は比較的大きい。また、ブロック単位のチェックサム算出分の CPU 負荷もかかるため、他のデータ ソース (ファイルサーバーや、SQL Server のデータベースなど) よりも負荷の大きい処理となる。
2. 転送されるデータとしては、バックアップ中の VM のチェックサムの情報の少量のトラフィックと、VHD のブロック レベルの変更差分となる。
3. 及び DPM サーバー上で変更される容量は、VM の VHD のブロック レベルの変更差分のみとなる。
トラブルシュートについて
全てを網羅することは出来ませんが、Hyper-V のバックアップ エラーのトラブルシュートに上記の基本動作を当てはめると、例えば以下のような対応が出来ます。
1. 同一の Hyper-V ホスト上のバックアップ全てが失敗するようなら、Hyper-V ホスト上のイベントログから Hyper-V、 VSS、Volsnap などのエラーがないか確認してみたり、Hyper-V ライタ (vmms.exe) を再起動させることで、vmms.exeの異常ではないかどうか確認します。(※ Hyper-V ライタの再起動は、Hyper-V ホストにてコマンド プロンプトを管理者権限で開き、“net stop vmms” に続いて、”net start vmms” を実行します。)
また、可能であればオンライン バックアップからオフライン バックアップに変えてみて、VM を一時停止してもいい時間にバックアップを取得します。(オンライン バックアップを行っているサーバーをオフラインバックアップに切り替える手順は後述する参考情報をご確認下さい。)
2. 単独の VM のバックアップのみ失敗する現象が出た場合は、上記のステップ 6 や 7 で失敗している可能性があるため、ゲスト OS 側のイベント ログを確認します。
3. データの転送中に失敗する場合、バックアップの準備自体は成功しているので、上記の VSS のエラーではなく、通信切断などが考えられます。DPM サーバーと Hyper-V ホスト側でのイベント ログや DPM サーバーのエラーを確認してみることが有効です。
4. 複数の Hyper-V ホストからのバックアップに失敗する場合、DPM サーバーと保護対象の通信状態や DC との通信エラーを疑います。
参考情報:
オンライン バックアップの制約は他にも以下があります。Hyper-V の VSS ライタは、以下を自動的に判定し、可能な場合は必ずオンラインバックアップを既定としています。
A. Hyper-V の統合サービスがインストールされている。
B. VM 内にダイナミック ディスクが存在しないこと。
C. VM の全てのボリュームが NTFS でフォーマットされていること。
D. VM の NTFS ボリュームの全てが 1 GB 以上の容量で、かつ 300 MB 以上の空き容量があること。(VSS の制限事項です。)
E. VM 内のシャドウ コピーの以前のバージョンの機能が無効化されているか、同一のボリュームに対して設定されている。
F. VM が実行中である。
※ オンライン バックアップが可能な VM について、意図的にオフライン バックアップを行うのであれば、以下の手順で VM ごとに設定を行って下さい。
1. Hyper-V ホストにログオンします。
2. [Hyper-V マネージャ] を開きます
3. バックアップに失敗する VM をウインドウの中央から探し、[右クリック] – [設定] を選びます。
4. [<VM 名> の設定] ウインドウが開きますので、左ペインの “統合サービス” をクリックします。
5. 右側の “バックアップ (ボリューム スナップショット)” のチェックをはずし、[OK] をクリックします。
(上述したとおり、バックアップ開始時には数分間 VM が停止しますのでご注意下さい。)
DPM 2007 を利用して、Hyper-V の VM のバックアップを行うには、DPM 2007 SP1 が必要です。
DPM 2007 SP1 の入手やインストールについては、以下のブログ コンテンツを参照してください。
DPM 2007 SP1 のインストール ステップ バイ ステップ
http://blogs.technet.com/askcorejp/archive/2009/08/11/dpm-2007-sp1.aspx
DPM の構築手順や、Hyper-V の保護環境の構築についての公式資料は以下となります。
System Center Data Protection Manager 2007 (DPM) 技術資料
http://technet.microsoft.com/ja-jp/dpm/bb931334.aspx
“System Center Data Protection Manager 2007 実践ガイド” をダウンロードしてください。
次の DPM のトピックは、Hyper-V のバックアップを行うにあたっての推奨される更新プログラム一覧です。
こんにちは、Windows テクノロジー サポートの石井です。
Windows Server 2008 へ DPM 2007 をインストールしたり、DPM 2007 のエージェントをインストールしてバックアップ対象にする際にうまくいかない、というお問い合わせを幾つかお寄せいただいております。
本日は、DPM 2007 導入時や検証時に避けては通れない、以下の点にフォーカスして手順をご紹介したいと思います。既に DPM 2007 を導入済みの方で、以下の点にお悩みの方も、手順に見落としが無いかご参考いただけると幸いです。
- DPM 2007 を Windows Server 2008 にインストールする
- DPM 2007 SP1、及び最新のロールアップ プログラムを適用する
- DPM 2007 のエージェントをインストールする
前提条件ソフトウェアのセットアップ
Windows Server 2008 の OS インストール直後の状態を想定し、DPM 2007 に必要な前提条件ソフトウェアのインストールから順番にご紹介します。
--- Windows Power Shell のインストールを行います ---
既に Windows Power Shell がインストールされている場合はスキップしてください。
1. [管理ツール] - [サーバー マネージャ] を起動します
2. 左のペインより "機能" をクリックします。
3. 右ペインより、"機能の追加" をクリックします。
4. Windows Power Shell の機能を選択してください。
5. インストールの確認の画面で、インストールを選択してください。
--- IIS のインストールを行います ---
既に IIS がインストールされている場合は、お手数ですが一度 [役割の削除] を行い、再度 IIS のインストールを行って下さい。
削除手順:
[サーバー マネージャ] を起動します
左のペインより "役割" をクリックします。
右のペインより、"役割の削除" をクリックします。
"Web サーバー (IIS)" のチェックをはずします。
削除をクリックします。
インストール手順:
6. [サーバー マネージャ] を起動します
7. 左のペインより "役割" をクリックします。
8. 右のペインより、"役割の追加" をクリックします。
9. 役割の追加の画面で、 "Web サーバー (IIS)" を選択し、"Web サーバー (IIS) に必要な
機能を追加しますか?" のダイアログにおいて "必要な機能を追加" を選択し、次へ進みます。
10. "役割サービスの選択" の画面で、既定でチェックされているものに加えて、
以下のコンポーネントを追加してください。
HTTP リダイレクション
Application 開発
ASP.net
.NET 拡張性
ISAPI 拡張
ISAPI フィルタ
サーバー側インクルード
セキュリティ
Windows 認証
IIS 6 管理互換
IIS 6 メタベース互換
IIS 6 WMI 互換
IIS 6 スクリプト ツール
IIS 6 管理コンソール
--- 単一インスタンス ストア (SIS) のインストールを行います ---
11. コマンド ラインから "start /wait ocsetup.exe SIS-Limited /quiet /norestart" を実行し、
単一インスタンス ストア (SIS) をインストールします。(システムの再起動が必要です。)
DPM 2007 本体、Service Pack 1、ロールアップ プログラムのインストール
引き続き、以下では DPM 2007 本体のインストールから、Service Pack 1、ロールアップ プログラムの適用までをご紹介いたします。
Service Pack 1 では、リリース時からの累積的な修正や、新機能、および既存の機能のパフォーマンス アップなど様々な改善がなされております。また、ロールアッププログラムについても、Service Pack 1 以降に報告された既知の不具合についての修正が含まれているため、予防の為に適用いただくことをお奨めしております。特に理由の無い限り、全ての環境において是非とも適用いただきたい修正となりますので、ご検討いただけると幸いです。
1. DPM 2007 の DVD からインストーラを起動し、インストールを実行します。(システムの再起動が必要です。)
2. DPM インストール完了後、DPM 2007 Service Pack 1 をインストールします。(再度、システムの再起動が必要です。)
SP1 のダウンロードは以下サイトより行って下さい。
System Center Data Protection Manager 2007 Service Pack 1 (64bit)
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyId=8AE5EDAC-4DE8-44E0-A6F9-8AFBB3E23585&displaylang=en
System Center Data Protection Manager 2007 Service Pack 1 (32bit)
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyId=43CEF22C-F027-4C0B-8FAD-B081485C3EFE&displaylang=en
DataProtectionManager2007-KB959605.exe の実行後、DPM 2007 管理者コンソールを起動し、SP1 のアップデート ウィザードを完了後、DPM サーバーの再起動を促すメッセージが表示されます。
参考情報:
DPM 2007 SP1 についての詳細は、以下の弊社技術情報をご参考下さい。
Description of System Center Data Protection Manager 2007 Service Pack 1
http://support.microsoft.com/kb/959605/
What's New in DPM 2007 Service Pack 1
http://www.microsoft.com/systemcenter/dataprotectionmanager/en/us/default.aspx
DPM 2007 SP1 インストール時の一時ファイルは、下記記事をご参考いただき、消去いただきますようお願いします。
DPM 2007 Service Pack 1 インストール時に残る一時ファイル
http://blogs.technet.com/askcorejp/archive/2009/06/11/dpm-2007-service-pack-1.aspx
3. DPM 2007 SP1 以降の、既知の不具合への修正が含まれるロールアップ パッケージを
インストールします。 (前提として、DPM 2007 SP1 が適用されている必要がございます。)
下記は、現時点で最新版となる、2009 年 6 月版のロールアップ パッケージです。
Description of the hotfix rollup package for System Center Data Protection Manager 2007: June 30, 2009
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;EN-US;970867
ロールアップ パッケージは、およそ 2 ヶ月単位で、その間に行われた修正をまとめてリリースされております。
本ブログにて、アップデートがあり次第随時お知らせしてゆきますので、ご注目下さい。
DPM 2007 エージェントのインストール
DPM 2007 SP1 と、ロールアップ パッケージをインストール後は、
下記手順に従い、エージェントのインストールを行います。
※ エージェントのインストール後、DPM 2007 のエージェントが使用するフィルタ ドライバの
インストールを行う為、保護対象の再起動が必要となります。
従って、エージェントのインストールは、保護対象の再起動が可能なタイミングで行っていただきますようお願いいたします。
方法 1: リモートインストール
[DPM 2007 管理者コンソール] の [管理] タブの [エージェント] タブより、
バックアップを行いたいサーバーに対して、それぞれエージェントのインストールを行います。
手軽な方法なのですが、Windows Server 2008 の日本語版使用時にエージェントのリモート インストールに
失敗する現象や、ファイアウォールの存在によりリモートインストールに失敗する現象が報告されております。
その場合は、以下に記載する手動インストール手順をお試し下さい。
方法 2:手動インストール
保護対象の OS が Windows Server 2008 の場合は、手動インストールの手順を推奨しております。
また、ファイアウォールが存在する環境においても、リモートのインストールに失敗するため、
同様に手動インストールを行っていただきますようお願いいたします。
以下のマイクロソフト技術情報をご参考いただき、手動でのインストールをお試し下さい。
System Center Data Protection Manager 2007 で [DPM 2007 管理者コンソール] からの
保護エージェントのリモート インストール、またはアップデートに失敗する
http://support.microsoft.com/kb/968964/ja
※ 上記技術情報 968964 の手順 3 の手順で、間違って DPM 2007 の SP 無し版のエージェントを選択し、インストールに失敗するお問い合わせが非常に多く寄せられております。エージェントのインストーラのフォルダとインストーラ名にご注意下さい。
以上で、DPM 2007 SP1 とロールアップの適用と、エージェントのインストールは完了です。[DPM 2007 管理者コンソール] の [保護] タブよりバックアップを開始してみてください。
参考情報 1:
MOSS や Exchange のバックアップについては、さらに追加で特殊な設定が必要ですので、以下の技術資料もご参考下さい。
System Center Data Protection Manager 2007 (DPM) 技術資料
http://technet.microsoft.com/ja-jp/dpm/bb931334.aspx
参考情報 2:
Windows Server 2008 上にインストールされた DPM 2007 で、管理者コンソールでレポート タブを起動すると以下のエラーが発生する事があります。
--------------------------------------------------------------------------------
ID: 3013 IISの接続の問題のためSQLサーバーレポーティングサービスサーバーに接続できませんでした。
--------------------------------------------------------------------------------
上記発生時、DPM サーバーのブラウザから http://localhost/ReportServer$MS$DPM2007$/ へのアクセスで以下のエラーが表示された場合、次の手順にて回避可能と考えられます。
--------------------------------------------------------------------------------
HTTP エラー 403.1 - Forbidden
実行可能ファイルの実行が許可されていないディレクトリから CGI、ISAPI、または他の実行可能プログラムを実行しようとしました。
--------------------------------------------------------------------------------
手順:
1. IIS マネージャを開き、[Sites] - [Default Sites] - reportserver$MS$DPM2007$ を選択します。
2. Features View 配下の IIS - Handler Mapping をダブルクリックします。
3. 画面横の Action 配下の Edit Feature Permissions を選択し、Permissions に Read と
Script にチェックがなされていることを確認いたします。
4. 以上の作業がすみましたら改めましてブラウザよりレポートの表示をご確認ください。
なお、上記は下記の公開情報において、対処方法として記載されています。
Windows Server 2008 を実行しているコンピュータで SQL Server 2005 Reporting Services を構成する方法とインストールする方法 (機械翻訳)
http://support.microsoft.com/kb/938245/ja
Troubleshooting Reporting Issues
http://technet.microsoft.com/en-us/library/bb795696.aspx
DPM の構築手順や、Hyper-V の保護環境の構築についての公式資料は以下となります。
参考情報 3:
DPM 2007 構築と、DPM 2007 がサポートするアプリケーションの保護の設定等についての
公式資料は以下となります。
System Center Data Protection Manager 2007 (DPM) 技術資料
http://technet.microsoft.com/ja-jp/dpm/bb931334.aspx
“System Center Data Protection Manager 2007 実践ガイド” をダウンロードしてください。
次回は、DPM 2007 を使って Windows Server 2008 の Hyper-V の仮想マシンのバックアップを行う際の仕組みや、推奨される修正プログラムなどをご紹介いたしますので、ご期待下さい。
ホワイト ペーパーや、パワーポイントの資料など、Windows Server 2008 R2 に関する情報を以下のサイトにまとめて公開しております。
いろいろな資料を提供しておりますので、是非、ダウンロードの上、ご参照ください。
Windows Server 2008 R2 Documentation & Resources
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=079EB880-6E15-4381-9EDF-53CFAFF3AB02&displaylang=en
こんにちは。
Windows テクノロジー サポートの丸山です。
第 1 回、および第 2 回では、リソース不足の問い合わせにおいて、原因となることが多いページプール、非ページプールの不足についてお話をさせていただきました。
今回は、ページプール、非ページプールの上限値の確認方法と、Windows Vista や 64-bit Windows についてお話します。
ページプール、非ページプールの上限値確認方法について
まず、パフォーマンスモニタでは、以下の値が確認可能であることをお話ししました。
- Pool Nonpaged bytes
- Pool paged bytes (この値は、ページアウトされた分も含めた、ページプールの全体サイズを示しています)
- Pool paged resident bytes (この値は、ページプールの中でも、物理メモリ上にあるメモリサイズを示しています)
しかしながら、パフォーマンスモニタでは、これらの最大サイズを確認することができません。
カーネルデバッガを使用して、!vm コマンドを実行することで、値を確認することができます。
ただし、Windows Vista 以降の OS をお使いの場合では、デバッガを接続するためにWindows をデバッグモードで起動する必要があります。ちょっと面倒ですね。
そこで、代わりに今回は Process Explorer ツールを使用した方法についてご紹介します。
Process Explorer では、シンボルの設定を行うことで、現在確保されているプールのサイズや、その上限値を確認することができます。
まず最初に、最新の Debugging Tools for Windows をインストールする必要があります。起動はしなくて結構です。
デバッガをインストールしたら、Process Explorer を起動します。
そして、Symbol Configuration のダイアログを開きます。
Dbghelp.dll path: には、先程インストールしたデバッガの dbghelp.dll を、
Symbols path: には、マイクロソフト シンボル サーバーのパスを設定してください。
一般的な設定は、次のような値になります。
Dbghelp.dll path: C:\Program Files\Debugging Tools for Windows\dbghelp.dll
Symbols path: SRV*c:\websymbols*http://msdl.microsoft.com/download/symbols
Symbol は上記のように指定する事で、ローカルの c:\websymbols に必要なシンボルがダウンロードされます。
ダンプファイルの解析やデバッグでも使えますので、メモリダンプを解析するで紹介されているパスと同じ場所を指定する事をお勧めします。
シンボルの設定が終わったら、System Information ダイアログを開きます。
View のメニューから選択するか、Ctrl+I キーを押下してください。
Kernel Memory の項目を見てください。設定が正しければ、ここにページプール、非ページプールの現在値、上限値が表示されています。

2GB 32-bit Windows XP
Windows Vista 以降の 32-bit Windows
次の例を見てください。

2GB 32-bit Windows Server 2008
Windows Vista 以降 (Windows Server 2008 や、Windows 7 も含む) の 32-bit Windows におけるメモリ マネージャでは、システムリソースの割り当てに関する懸念がなくなりました。※Windows Server 2008 R2 には、32-bit バージョンはありません。
Windows Vista 以降の OS では、起動時にメモリ割り当て範囲が決定する静的なメモリ割り当て機構の代わりに、要求に応じて空きメモリの種類を変更できるよう、動的なメモリ割り当て機構が実装されました。
このため、これまでの Windows に比べて非ページプール、ページプールの上限値がずっと緩和されています。
しかしながら、やはり非ページプールの上限値は物理メモリの搭載量に左右されてしまいます。
このため、非ページプールの上限値は、物理メモリ搭載量の 75% 程度となります。ただし、最大で 2GBが上限となります。
ページプールの上限値は、システムに設定されている合計仮想メモリの値となります。ただし、最大で 2GBが上限となります。
最大値が2GBであるというのは、32-bit の Windows では、カーネルのメモリ空間が 2GB に制限されていることによります。
もちろん、2GBのカーネル空間にはほかの用途で使われるメモリもありますので、実際には2GBすべてが割り当て可能となるわけではありません。
64-bit Windows
64-bit Windows では、2GB を超えるメモリが認識されている場合にはより大きなサイズのメモリが使用できます。

2GB 64-bit Windows XP
64-bit バージョンの Windows XP や Windows Server 2003 では、ずっと大きなサイズのページプール、非ページプールが使用できます。
非ページプールの上限値は、物理メモリ搭載量の 40% 程度となります。ただし、最大で128GB が上限となります。
ページプールの上限値は、非ページプールの上限値の 4 倍となります、ただし、最大で128GBが上限となります。
スクリーンショット上でも、ページプールの上限値が、非ページプールの上限値のほぼ4倍となっている様子が確認できますね。

8GB 64-bit Windows 7
64-bit バージョンの Windows Vista 以降では、32-bit バージョンに比べて大容量メモリでのページプール、非ページプール上限値が増えています。
非ページプールの上限値は、物理メモリ搭載量の 75% 程度となります。ただし、最大で128GBが上限となります。
ページプールの上限値は、システムに設定されている合計仮想メモリの値となります。ただし、最大で128GBが上限となります。
それぞれまとめると、以下のようになります。
非ページプール上限値
| |
32-bit |
64-bit |
|
Windows XP
Windows Server 2003 |
最大256MB |
物理メモリ搭載量の40% 程度
※ただし最大128GB |
|
Windows Vista
Windows Server 2008
Windows 7
Windows Server 2008 R2 |
物理メモリ搭載量の75% 程度
※ただし最大 2GB |
物理メモリ搭載量の75% 程度
※ただし最大 128GB |
※Windows Server 2008 R2 は 64-bit バージョンのみとなります。
ページプール上限値
| |
32-bit |
64-bit |
|
Windows XP
Windows Server 2003 |
Windows XP : 最大491MB Windows Server 2003 :最大 650MB |
非ページプール上限値の 4 倍
※ただし最大128GB |
|
Windows Vista
Windows Server 2008
Windows 7
Windows Server 2008 R2 |
合計仮想メモリの値まで
※ただし最大2GB |
合計仮想メモリの値まで
※ただし最大128GB |
※Windows Server 2008 R2 は 64-bit バージョンのみとなります。
さて、3 回にわたってお送りしたリソース不足シリーズも今回で終了となります。
えっ、もう終わりかって?
だってほら、3 部作ってなんとなく素敵じゃないですか。。。
計画があるともないとも噂されている、新シリーズにご期待ください。
~ おわり ~
- リソース不足について - 第 1 回
- リソース不足について - 第 2 回
- リソース不足について - 第 3 回 (今回)
こんにちは。
Windows テクノロジー サポートの永野です。
今日は、「Windows Server 2008 の [警告のタスク] で引数を正常に渡す方法について」です。
パフォーマンス モニタで監視中に一定のしきい値を超えた時に通知する機能があります。
これが [警告のタスク] です。
設定方法
--------
1. [信頼性とパフォーマンス モニタ] を起動し、[データ コレクト セット] - [ユーザー定義] の順に展開します。
2. [ユーザー定義] を右クリックし、[新規作成] - [データ コレクト セット] を選択します。
3. 名前を適切に入力した後、[手動で作成する] を選択し、[次へ] をクリックします。
4. [パフォーマンス カウンタの警告] を選択し、[次へ] をクリックします。
5. 監視するパフォーマンス カウンタを適切に設定し、[次へ]、[完了] の順でクリックします。
6. 作成されたデータ コレクト セットを選択します。
7. 右ペインの [DataCollector01] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。
8. [警告のタスク] タブを選択し、実行するタスクとその引数を設定します。
ここまでが、設定方法になります。
次に実行するタスクを作成する必要があります。
タスクの作成
------------
1. [スタート] - [管理ツール] - [タスク スケジューラ] を選択します。
2. [タスク スケジューラ ライブラリ] - [Microsoft] - [Windows] の順に展開します。
3. [Windows] を右クリックし、[タスクの作成] を選択します。
4. セキュリティ オプションを適切に設定し、[操作] タブを選択します。
5. [新規] をクリックします。
6. [プログラム/スクリプト] に実行したいプログラムを設定します。
7. [引数の追加] に $(Arg0) と入力します。
これで、警告のタスクで設定した引数が、実行したいプログラムに渡されます。
ただ、この使い方では引数に特殊な文字を含む場合、スクリプト実行時に問題が発生します。
この問題は、タスクを以下の設定に変更することで、正常に渡すことが出来ます。
実行するプログラム: c:\windows\system32\cmd.exe
引数の追加: /c <バッチファイルのフルパス> $(Arg0)
※ 警告のタスクで、渡したい引数ごとに "" で括る必要があります。
Windows Server 2003 と同様の挙動にするためには [引数の追加] を
以下のように変更する必要があります。
/c ""実行するバッチプログラムのフルパス(※)" "$(Arg0)""
※ 警告のタスクで、渡したい引数を "" で括る必要がありません。
Windows Server 2003 から移行の際、ぜひ参考にしてください。
こんにちは。Windows テクノロジー サポートの石井です。
今回は、バックアップ製品である DPM 2007 Service Pack 1 インストール時に残る一時ファイルについてご説明します。
インストール処理終了後は削除可能
DPM 2007 SP1 と SP1 の保護エージェントのインストール後に、DPM サーバーや保護対象に多数の一時ファイルが残ります。
以下のファイルがそれにあたりますが、これらは削除いただいても差し支えありません。
これらのファイルは、SP1 適用や保護エージェントのアップデート時に、最も空き容量の多いボリュームに残ります。
eula.1028.txt
eula.1031.txt
eula.1033.txt
eula.1036.txt
eula.1040.txt
eula.1041.txt
eula.1042.txt
eula.2052.txt
eula.3082.txt
globdata.ini
install.exe
install.ini
install.res.1028.dll
install.res.1031.dll
install.res.1033.dll
install.res.1036.dll
install.res.1040.dll
install.res.1041.dll
install.res.1042.dll
install.res.2052.dll
install.res.3082.dll
VC_RED.cab
VC_RED.MSI
vcredist.bmp
そもそも何のファイルか
上記ファイルは、当該一時ファイルを残す動作は SP1 や SP1 の保護エージェントのインストール時に最初にインストールされる、
Vcredist.exe と呼ばれる Microsoft Visual C++ ランタイム ファイルなど、アプリケーションのアップデートに使用されるコンポーネントの一時ファイルです。
(この現象については、現在の最新のバージョンの Vcredist.exe では一時ファイルを残さないように変更されています。)
次回以降も、DPM 2007 についてよく寄せられるお問い合わせや、気になる動きの詳細などを
ご紹介していきたいと思いますので、ご期待下さい。
こんにちは。 Windows テクノロジー サポートの田辺です。
リソース不足について - 第 2 回 では、ページ プールと非ページ プールについて もう少し掘り下げて見ていきたいと思います。
第 1 回と比較をすると細かい内容となりますが、トラブルシュートを行う上では欠かせない要素もいくつかありますので、がんばって進めていくことにしましょう。
割り当てられる領域につける名札について
ページ プールおよび非ページ プール内の領域が、各要求元のドライバに割り当て (Allocate) られる際には、Tag と呼ばれる 1 ~ 4 文字の名札がつけられます。
大抵この Tag には 要求元のドライバにより一意の文字が指定されるので、ドライバのどのような動作の際に確保されたプール (ページ プールもしくは 非ページ プール) なのかを判断する事ができ、この Tag 毎に使用されている値を見る事でプールの枯渇が発生した場合に、どのドライバが “限りあるリソース” を消費しているのかを追跡する事が可能となるのです。ただし、Tag そのものから確保されたプールがページ プールもしくは非ページ プールなのかを判別する事はできません。多くの場合、ページ プールと非ページ プールで共通の Tag が使用されます。
いくつか例を挙げてみますと、、、
MmSt - nt!mm - Mm section object prototype ptes
Ntf? - ntfs.sys - NTFS Specific allocation tags
Cc - nt!cc - Cache Manager allocations (catch-all)
といったものがあります。
これは OS が標準で使用しているものになりますが、各メーカーが開発しているドライバの中には、独自で指定している名前がいくつかあります。
余談ですがプールを確保する時は以下のようなパラメータを指定して Call されます。
PVOID ExAllocatePoolWithTag(
IN POOL_TYPE PoolType,
IN SIZE_T NumberOfBytes,
IN ULONG Tag <<<<<
);
Tag がこの名札にあたるわけですね。ULONG つまり 32-bit 値なので、慣例上 8-bit の ASCII コード 4 文字が使用されます。
また、PoolType でページ プールもしくは非ページ プールの種類を、NumberOfBytes で確保するページの大きさを指定します。
詳しくは以下の Windows Driver Kit の Reference (英語) をご参照ください。
// ExAllocatePoolWithTag
http://msdn.microsoft.com/en-us/library/ms796989.aspx
Tag ごとのプール使用量を確認する方法について
では、さっそく Tag ごとのプール使用量を確認する方法について見ていきましょう。
Debugger を使用して確認を行う方法等もありますが、今回は Poolmon というツールを利用する方法について紹介させていただきたいと思います。
Poolmon は、システムのページ プールと非ページ プールをプール割り当て Tag ごとにグループ化して表示させる事が可能な トラブルシュートには欠かせないツールです。
尚 Windows Server 2003 以降ではプールの Tag 付けは既定で有効になっているため、有効にする必要はありませんが、Windows Server 2003 よりも以前の OS では、プールの Tag 付けを有効にしてコンピュータを再起動する必要があります。
Windows Server 2003 よりも以前の OS で、プールの Tag 付けを有効にするには、gflags.exe を使用するか、レジストリを直接編集してグローバル フラグを設定する必要があります。
Poolmon の利用方法と併せて、プールの Tag 付けを有効にする方法については、技術情報 177415 でも紹介しておりますので、是非ご一読ください。
さて Windows Server 2003 の場合、poolmon は Windows Server 2003 の CD-ROM の \Support\Tools フォルダの中で人知れず眠っています。この保存場所は Windows 2000 と Windows XP の場合でも変わりません。
ここにある Support.CAB を展開すると、Poolmon.exe がいますので、目を覚ましてもらう事にしましょう。
(こう書くとちょっと怪しい技術書風になりますね)。
使用方法は至って簡単です。コマンド プロンプトの画面で、Support.CAB ファイルを展開したフォルダまで cd コマンドで移動して poolmon.exe と実行するだけです。
ちなみにコマンド プロンプトの画面は既定では小さなウインドウのため、[簡易編集モード] や [挿入モード] の有効化と、レイアウトの横と縦のバッファは十分な値を設定する事をお勧めします。この辺は好みに合わせてプロパティから変更してください。
私は コマンド プロンプトを使用する機会が多く、前に入力したコマンドが見えなくなってしまうのが困るので、縦が 9999、横が 200 くらいのバッファを指定していつも使ってます。こうすると全画面表示にも対応できる位のサイズになり、おかしな改行が入らないので非常に重宝します。
では さっそく Poolmon.exe を実行して、、、といきたいところですが、その前に第 1 回目の内容の復習も兼ねて実際に発生している問題のトラブルシュートを一緒に行っていきたいと思います。
まずは用意をしたテスト環境で前回ご紹介いたしました Memory\Pool NonPaged Bytes もしくは Memory\Pool Paged Bytes を見ていきます。
するとこの環境では、以下のように Pool Nonpaged Bytes が右肩上がりに上昇している事がわかりました。これだけで判断するには短期間過ぎではありますが、非ページプールが右肩上がりに上昇していて、リークが発生しているように見受けられます。

非ページ プールがリークしている可能性がある事がわかりましたので、ここからは実際に poolmon を使用して 非ページ プールを使用しているドライバを特定していきます。
コマンド プロンプト上で poolmon.exe と入力して実行すると、コマンド プロンプト上で以下のような画面が表示されたと思います。
この状態で 2 番目の列 "type" に "Nonp" という値が表示されるまで P キーを押します。
そして B キーを押すと、列の値が降順 (最大バイト利用数の順) で並べ替えられます。

簡易編集モードが有効の場合には、画面全体を選択してから右クリックをする事でコピーする事が出来ますので、そのまま notepad 等のテキスト エディタに張り付けます。この繰り返しで、そのタイミングの Tag 毎のプールの利用状況を残す事が出来ます。Poolmon.exe には、B の他にも出力を並べ替えるキーが 技術情報 177415 で紹介されてますので、目的に合わせてソートするようにしてください。
スナップショットはありませんが上の MeHE という Tag の使用量 (Bytes) が時間を追うごとに増えていることがわかります。ソートをしなおしても同じように増加をしていく Tag が無いため、全体量である Pool NonPaged Bytes を増加させていたのは、MeHE Tag である事がわかりました。
では 続いてこのドライバが何なのかを確認する事にしましょう。
Driver を特定する方法について
サードパーティ製のドライバによって使用されているプール Tag からドライバを特定する場合には、標準のコマンド “findstr” が大活躍します。
このコマンドを利用して各ドライバのバイナリ データから文字列を検索し、Tag 名と同じ文字列が含まれているドライバをある程度洗い出す事が出来るんですね。
サードパーティ製のドライバによって使用されているプール Tag の検索方法については、技術情報 298102 でも紹介しておりますので併せてご参照ください。
今回は MeHE という Tag で割り当てられた非ページ プールが時間を追う毎に増加しているような状況でしたので、MeHE という Tag を使っているドライバを特定したいと思います。
では早速実行してみましょう。
以下のコマンドを %systemroot%\system32\drivers 内のドライバに対して実行します。
> C:\Windows\System32\drivers>findstr /m /l MeHE *.sys
/m でファイルに一致する行があるときに、ファイル名のみを出力し、/l で検索文字列をリテラルとして使用、そして *.sys でドライバを指定しているといった塩梅です。検索を実行すると、実行後以下の結果が返されてきました。
> C:\Windows\System32\drivers>findstr /m /l MeHE *.sys
> Sheep.SYS
この結果からは、Sheep.SYS に MeHE という文字列が含まれている事がわかりましたので、Sheep.SYS が非ページ プールを割り当てる際に、MeHE という Tag を使用している可能性がある事がわかりました。
今回は意図的にリークが発生するように実装したドライバ (Sheep.sys) を使用してテストを行いましたので、結果としてドライバの特定まで出来て大成功という事になります。
// 補足
コマンドからだけでは無く、Tag を使用してエクスプローラからの検索も行う事が出来ますので是非お試しください。
ちなみにファイルの場所は drivers 配下だけではなく、%SystemRoot%、%ProgramFiles%、%SystemDrive%、%ProgramData% などのより広い範囲を対象として実行するなど、より包括的な検索を行わなければドライバを特定できない可能性があります。
drivers 配下に無い場合には、色々なフォルダ内を確認いただければと思います。
Driver が特定出来たらどうするか
Driver が特定出来たらどうするか ですが、自分で Driver を書いている方であればそのまま修正のコードを入れる事も出来ますが、簡単に修正を入れる事が出来ない方のほうが大多数かと思います。その場合には、もしリークが発生していた場合には、回避策としては再起動しかありません。
後はドライバの提供元にご相談をしていただき、解放漏れがある処理が無いかを確認してもらい、その部分が修正したモジュールを提供いただく他には無いので、リソース不足からドライバの特定ができた場合には、まずは提供元のメーカーにご相談いただくのが一番確実な対応策になります。
切り分け方法としては findstr 等で特定していただいたドライバを一時的に無効にして現象に変化が無いかを確認したり、更新された最新のドライバがあれば最新版のモジュールをインストールして確認を行ったりといろいろとありますが、まずは最新版のモジュールに更新していただくのが良いかと思います。
既に修正されている可能性があり、一番効率的なトラブルシュートなため、存在するかもわからない場合には提供元のメーカーにご相談ください。
注意事項
ちなみに一番多く使用しているから悪いのか?と言われるとそうでも無いのが困ったところでもあります。
うっかりだまされてしまうと、なかなか問題の解決に至らずに取り返しのつかない事にもなりかねません。
実はどのドライバがリークを引き起こしているのか、もしくは問題があるのかというのは、私たちも判断が非常に難しい時があります。
椅子取りゲームよろしく 共有されているリソースを取り合っているだけなので、実は確保している事に問題が無いとか、そのタイミングでは絶対に必要なので、むしろ他の部分でトリミングを行わなければいけないといったような事があるために、ただ一番多く消費しているからといって、問題ではない場合もありますのでご注意ください。
最後に
第 2 回まででページ プールと非ページ プールについてざっくりとではありますが、確保しているドライバの特定方法も含めて踏み込んだ解説をさせていただきました。
ボリュームが大きく わかりづらい内容ではありますが、詳細なトラブルシュートをする上では理解しておく必要がある部分ではありますので、実際に問題があった時などにここで紹介させていただいた事を思い出していただければと思います。
次回の第 3 回では、第 1 回で少し触れました ページ プールと非ページ プールの最大値を確認する方法についてと、Windows Vista と Windows Server 2008 でのページ プールと非ページ プールについてを紹介させていただこうかと思います。
Windows Vista 以降ではいろいろと変更があり、寂しい限り?ですがリソースの枯渇という事もあまり聞かなくなりました。そんな Windows Vista 以降の OS で、ページ プールと非ページ プールについてを中心に第 3 回は紹介させていただきますのでどうぞご期待ください。
~ 第 3 回 へつづく ~
- リソース不足について - 第 1 回
- リソース不足について - 第 2 回(今回)
- リソース不足について - 第 3 回
こんにちは。
Windows テクノロジー サポートの新川です。
今回は、システム イベントで以下のように、「VolSnap 33 が大量に記録され、最終的に VolSnap 24 や 35 も発生し、VSS の以前のバージョンが全て消えてしまった」という問題について、Windows Server 2003 での VSS の動作を含めて説明します。
**************************************************
イベントの種類: 情報
イベント ソース: VolSnap
イベント カテゴリ: なし
イベント ID: 33
説明:
ボリューム X: の最も古いシャドウコピーは、ボリューム X: のシャドウ コピーの使用ディスク領域をユーザーが定義した制限より小さく保つために削除されました。
**************************************************
・
・
**************************************************
イベントの種類: 警告
イベント ソース: VolSnap
イベント カテゴリ: なし
イベント ID: 24
説明:
X: のシャドウ コピーのシャドウ コピーの記憶域を拡大するためのディスク領域がボリューム X:に十分ありませんでした。
このエラーの結果、ボリューム X: のシャドウコピーすべてが削除される危険があります。
**************************************************
イベントの種類: エラー
イベント ソース: VolSnap
イベント カテゴリ: なし
イベント ID: 35
説明:
シャドウ コピーの記憶域を拡張できなかったためにボリューム X: のシャドウ コピーが中止しました。
**************************************************
何が問題か?
VSS において、各ボリュームの以前のバージョンは 64 世代が最大です。
65 世代目のスナップショットを作成したり、差分データを拡張する時などに、HDD の容量が足りなかったり、VSS の記憶域として設定した容量を超えてしまいそうな場合に、VolSnap 33 が出て必要な分だけ削除されてしまう事自体は正常な動作であり、これは仕方がありません。
しかしながら、ご利用いただいている方からすると非常に困るのは、「ディスクにまだ空きはあるのに、大量に VolSnap 33 が出てしまって、ほとんど全ての世代の差分データが消えてしまった」という場合ではないでしょうか?
その場合、上記のような VolSnap 33、24、35 や、処理状況によって、VolSnap 39 が合わせて記録されているはずです。
これは、Windows Server 2003 上で VSS の保護対象と記憶域が同一ボリュームである環境で発生しうる問題です。
これには VSS の動作が関係しており、根本的な回避を行うには保護対象と記憶域を別ボリュームにしていただく必要があります。
その内容について、VSS を理解する上でいくつか重要なキーワードと併せて説明します。
----------------
DiffArea と差分データ
はじめに、VSS の基本動作についてです。
VSS ではスナップショットを作成し、元々データが存在していたブロックが更新される際、「DiffArea」という領域に退避させておきます。
以前のバージョンとして参照する際は、DiffArea の中にあるブロックから古いデータを取り出す事で可能にします。
DiffArea は Windows Server 2003 SP1 以降の環境では、既定で 300MB の領域です。
予め 300MB 確保しておいて、変更量が多くて退避されたデータが 300MB に達しかけた時点で、DiffArea を拡張する事になります。
また、更にもう 1 世代追加でスナップショットが実行された場合、DiffArea 内に退避されたデータはその世代の「差分データ」として切り離します。
そして、改めて DiffArea が作成しなおされ、それ以降の変更情報がまた DiffArea に保存されていく事になります。
したがって、以前のバージョンの機能を使って数世代前のデータを取り出すには、「DiffArea 内の差分データ」~「自分の世代までの差分データ」で、遡りながら必要なブロックを参照する事で可能となります。
ビットマップと Copy-On-Write
時々、「VSS ではスナップショットを撮った後の変更データを保存しているんでしょ?」という風に理解をされている方がいらっしゃいますが、そうではありません。
VSS ドライバは、スナップショットが実行された時点で、保護対象のボリュームを 16KB 単位で分割し、元々データが存在していたか、変更が発生したか否かを「ビットマップ」で監視しています。
ビットマップ上で、データが存在していると認識されているブロックに対して変更を行う場合に、変更前のデータを DiffArea に退避します。
つまり、Write 処理が発生した時に初めてコピーされる事になりますので、VSS では「Copy-On-Write」処理を用いているという事になります。
万が一、拡張処理に失敗するなどで DiffArea 内に十分な領域がないと VSS は Copy-On-Write 処理が行えず、差分情報をトレースする事ができなくなってしまうため、VSS はリセットされる事になります。
リセットされた場合は、以前のバージョンは全て削除される事になります。
何故 VolSnap 33 は記録されるのか?
繰り返しになりますが、VolSnap 33 は、DiffArea を新規作成、もしくは拡張する際に容量が足りない場合、空き領域を確保するために発生します。
容量が足りないために一番古い世代の差分データを消す事で、ディスクの空き領域を確保しようとするわけですが、一番古い差分データを消しても十分な空き容量が確保できない場合、更にその時点で一番古い世代を消します。
この動きそのものは正常ですが、消しても消してもある理由から必要な領域が確保できないために、ほとんどの世代 (差分データ) が削除されてしまい、最終的に全部削除にまで至る場合があります。
領域とはディスク上の領域を指しますが、ディスク容量に十分に空き領域があるように見えても、足りない状況が発生する事があります。
空き領域とは?
DiffArea をディスク上に配置する際、以下を満たしている必要があります。
1. ボリューム上の空き容量が十分にある
2. 記憶域の最大値に対する空き容量が十分にある
3. VSS 上で利用可能と認識されているブロックが十分にある
1. は、ファイルシステムから見たボリューム上の空き領域です。2. も VSS の記憶域に上限値をつけた場合に適用される容量ですが、基本的にはファイルシステム上での容量です。
これらは、ボリュームのプロパティなどで見てもすぐに確認ができますが、目にも見えず問題となってくるのが、3. の「VSS 上で利用可能と認識されているブロック」です。
1. や 2. の領域は、差分データを削除する事で確保する事が可能ですが、3. の領域は保護対象と記憶域が同一ボリュームになっている場合、ほとんど増やす事ができません。
理由は、差分データも保護が必要な一つのファイルとして認識されているからです。
保護対象となっているファイルは、スナップショット実行後に削除された場合でも、ビットマップ上ではデータが存在していたブロックとして認識されているため、そのブロックに書き込みを行う際は、DiffArea への Copy-On-Write が必要となります。
全ての差分データが消えてしまう
上記は言い換えると、Copy-On-Write を行わないと空けたはずのブロックに書き込みができないわけですが、そもそも DiffArea が足りなくて拡張処理を行っているので、Copy-On-Write はできない状況です。
そうなると、VSS では空き領域を確保するために、更に一番古い世代の差分データを削除します。
しかし、差分データの中でもデータが配置されていたブロックは Copy-On-Write を行わない限り書き込み可能とならない状況は続いているため、一番古い世代の差分データを削除しても 3. のブロックは増えず、更に次々と再帰的に削除されてしまう事になります。
差分データの削除により、途中で運よく利用可能になったブロックが十分に見つかればよいのですが、DiffArea ではある程度まとまった連続領域も必要であるため、空き領域として認識されるには、非常にシビアな状態です。
大量に削除される事で VolSnap 24 が発生しますが、全部消えてしまっても空きブロックが見つからない場合、DiffAreaの拡張処理が失敗し、最終的に VSS が一旦リセットされてVolSnap 35 が記録される事になります。スナップショット実行時であれば、VolSnap 39 が記録されて失敗する事となります。(この場合、残っている DiffArea にまだ書き込み可能であれば、以前のバージョン全てが消えない事もあります)
対処するには?
Windows Server 2003 環境での対処方法としては、冒頭に申し上げた通り、保護対象ボリュームと VSS 記憶域のボリュームを別々にする事になります。
記憶域が保護対象ボリューム上にない事で、削除した差分データが存在していた領域がすぐに利用できる事となります。
なお、Windows Server 2008 ではこの点について大きなデザイン変更が実施されており、VolSnap 33 が発生した際にビットマップを再計算して 3. のブロックを新たに設定しなおす事で改善されています。
しかし、誠に残念ながら非常に大きな変更であるため、Windows Server 2003 適用する事ができていません。
暫定対処は?
もし、Windows Server 2003 の環境において、どうしても記憶域ボリュームを別にする事ができない場合には、VSS の世代数を制限することで、各ブロックが参照されている確率を抑える事ができるため、この問題に対してある程度の抑制はできると考えられます。
下記に記載しますレジストリで、VSS の世代数は制限可能ですので、ご検討ください。
- 手順例(5 世代までの保存とする場合)
1. [ スタート ] - [ ファイル名を指定して実行 ] をクリックして [ regedit ] と入力し、Enter キーを押します。
2. 次のレジストリ サブキーを見つけて右クリックします。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\VSS\Settings
3. [ 新規 ] をポイントして [ DWORD 値 ] をクリックします。
4. MaxShadowCopies と、入力し Enter を押します。
5. MaxShadowCopies をダブルクリックし、 値のデータボックスに 5 を入力して [ OK ] をクリックします。
6. レジストリ エディタを終了します。
7. コンピュータを再起動します。
-参考資料
Article ID: 945058
When you use the Volume Shadow Copy Service on Windows Server 2003-based computers that run many I/O operations, disk volumes take longer to go online
http://support.microsoft.com/kb/945058/en-us
http://support.microsoft.com/kb/945058/ja (機械翻訳)
こんにちは。
Windows テクノロジー サポートの大羽です。
今回は SCVMM の設定について、一点補足説明をさせていただきます。
SCVMM 上でゲスト OS を作成する際のハードウェア プロファイルで、プロセッサ設定欄に以下のような「CPU の種類」という項目があります。

この「CPU の種類」の定義が分かりにくいため、お客様よりお問い合わせをいただくことがあります。
実際、ヘルプなどの説明では理解しづらいため、今回はそのあたりの説明をしたいと思います。
通常、ゲスト OS を作成するためのウイザード上で「CPU の種類」というキーワードが出てきますと、ゲスト OS の仮想プロセッサを想像するかと思います。
上のスナップショットにありますように「Pentium 4」「Xeon」という具体的な設定項目もあるため、一見ゲスト OS の仮想プロセッサを選択できるように見えます。
しかし、この設定箇所ではゲスト OS 自体にはなんら影響しません。
結論から申し上げますと、この「CPU の種類」ではゲスト OS を他のホストに移行する際の「ホスト評価」で利用される値という以外の意味を持ちません。
SCVMM では Hyper-V ホストなどの複数の仮想環境をホスト管理することが可能となっており、そのホスト間をシームレスにゲスト OS を移行できるというのが製品のセールス ポイントでもあります。
その移行の際に適切な移行先ホストを選択する手助けとなる "ホストの評価" という指標があります。
具体的には、ホストの移行を実施いただく際に、★印によって示される指標になりますが、CPU の使用率、空きメモリなどの評価から計算され、ゲスト OS を配置するのに適切なホストに対しては「★★★★☆」といった形で示されます。
※★が多いほど、適しているという評価になります。
How Virtual Machine Manager Rates Hosts
http://technet.microsoft.com/en-us/library/dd250807.aspx
以下の画面ですと、yasuhito1 というホストが移行先として一番適している「ホストの評価」となっています。

その際、ゲスト OS 毎に微調整を行いたい場合は、ゲスト OS 上の "CPU の種類" を設定いただくことで、スターレートが +0.5、-0.5 といったレベルで調整が可能です。
残念ながら具体的な計算式については公開されていないので、それぞれの環境で色々と試してみてください。
※ちなみにテストした限りでは、あまり大きな変化は見られなかったです。
ですので、やはり微調整という位置付けですね。
具体的なシナリオとしては、まだ用意させていただいておりませんが、ゲスト OS を物理環境に配置した場合に、どの程度のハード スペックで動作するのか、といった観点で設定をいただければ、より適切なホストの評価が実現いただけると思われます。
あくまで補助的な役割ですし、最終的には手動選択となりますので、参考程度とお考えください。
- ご参考
SCVMM "Processor" setting
http://social.technet.microsoft.com/Forums/ja-JP/virtualmachingmgrhyperv/thread/3bcf0ec1-68d5-4b4a-b0a1-89309d9c2f88
こんにちは、Windows プラットフォーム サポートの住(スミ)です。
さて、Windows Server 2008 および Vista の SP2 が既にリリースされておりますが、まだされていない方は、ここからダウンロードできますので、ぜひインストールしてみてください。
SP2 での変更点や、改良された点などの紹介は、別の機会にゆずるとして、今回は、Hyper-V 環境の仮想マシンとして Windows Vista SP2 を導入する際の注意点と回避方法について紹介させていただきます。
仮想化環境として、Windows Server 2008 + Hyper-V RTM (KB950050) を導入した環境に、仮想マシンとして、Windows Vista SP2 を構築すると、Hyper-V マネージャから統合サービスをインストールした際に、エラーが発生してインストールに失敗する場合があります。

これは、仮想化環境にインストールされている統合サービスのインストール用イメージが Windows Vista SP2 に対応していない為に発生します。
この現象を回避するための正式な方法は、仮想化環境に Windows Server 2008 SP2 を適用することです。
その後、全ての仮想マシンに 統合サービスの再インストールを行う必要があります。
これは、ホストとゲスト間でのバージョンを一致させる為です。
しかし、仮想化環境の変更は全ての仮想マシンに影響を与える為、十分なテストが必要となり、仮想化環境である Windows Server 2008 に SP2 を適用できない場合があります。
このような場合、正式な方法ではありませんが、以下の様な手順を実行することで、仮想マシン上の Windows Vista SP2 に統合サービスをインストールすることができます。
方法1:
仮想マシンに統合サービスをインストール後に SP2 を適用します。
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仮想マシンとして新規に Windows Vista SP1 をインストールします。
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Hyper-V マネージャから統合サービスのインストールを行います。
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方法2:
Windows Vista SP2 仮想マシンに SP1 用の統合サービスをインストールします。
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仮想マシンとして新規に Windows Vista SP2 をインストールします。
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仮想マシンに接続し、操作メニューから「統合サービス セットアップ
ディスクの挿入」を選択します。
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ここでは、仮想マシン上で「統合サービス セットアップ ディスク」が挿入されたドライブを D: として説明します。
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D:\support の下にある適切なプラットフォームを開きます。
ここでは例として 32bit 版を取り上げます。
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コマンド プロンプトから以下のコマンドを実行します。
> mkdir \CabExt
> mkdir \CabExt\Sandbox1
> mkdir \CabExt\Sandbox2
> expand D:\support\x86\Windows6.0-KB960242-x86.msu –f:Windows6.0-KB960242-x86.cab \CabExt
> start /w pkgmgr.exe /ip /m:c:\CabExt\Windows6.0-KB960242-x86.cab /s:C:\CabExt\Sandbox1
> expand D:\support\x86\Windows6.0-KB960243-x86.msu –f:Windows6.0-KB960243-x86.cab \CabExt
> start /w pkgmgr.exe /ip /m:C:\CabExt\Windows6.0-KB960243-x86.cab /s:C:\CabExt\Sandbox2
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指示に従って、再起動します。

方法3:
64bit 版のWindows Server 2008 SP2 から、統合サービスのインストールイメージを抜き出します。
ここでは、32bit 版の Windows Vista SP2 が適用された環境に統合サービスをインストールするものとして説明します。
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仮想マシンとして新規にWindows Vista SP2 をインストールします。
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仮想マシン上に 64bit 版の Windows Server 2008 SP2 を用意します。
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コマンド プロンプトから、以下のコマンドを実行し展開します。
> Windows6.0-KB948465-X64.exe /x
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ダイアログが開き、展開先を聞かれるので、展開先のフォルダ名を入力します。
ここでは c:\CabExt1 とします。
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コマンド プロンプトから、以下のコマンドを実行します。
> cd \CabExt1
> mkdir VMGuest
> mkdir CabExt2
> expand Windows6.0-KB948465-X64.cab –f:* CabExt2
> xcopy /s /e /i CabExt2\x86_microsoft-hyper-v-g..aller-win5x-package_31bf3856ad364e35_6.0.6002.18005_none_d418a2f28775f1b8\* VMGuest
> xcopy /s /e /i CabExt2\x86_microsoft-hyper-v-g..aller-win60-package_31bf3856ad364e35_6.0.6002.18005_none_3a648026b886c0b1\* VMGuest
> xcopy /s /e /i CabExt2\x86_microsoft-hyper-v-g..t-installer-support_31bf3856ad364e35_6.0.6002.18005_none_71a7a8c9654a3ded\* VMGuest
> xcopy /s /e /i CabExt2\ x86_microsoft-hyper-v-guest-installer_31bf3856ad364e35_6.0.6002.18005_none_73907a3b1ee4c33d\* VMGuest
> mkdir LangCab
> expand CabExt2\KB948465-LangsCab0.cab –f:* LangCab
> xcopy /s /e /i CabExt2\LangCab\x86_microsoft-hyper-v-g..installer.resources_31bf3856ad364e35_6.0.6002.18005_de-e_c0d2a7db7efd1447 VMGuest\de-de
> xcopy /s /e /i CabExt2\LangCab\x86_microsoft-hyper-v-g..installer.resources_31bf3856ad364e35_6.0.6002.18005_en-s_69c37dd46ddb200c VMGuest\en-us
> xcopy /s /e /i CabExt2\LangCab\x86_microsoft-hyper-v-g..installer.resources_31bf3856ad364e35_6.0.6002.18005_es-es_698edab86e0211b1 VMGuest\es-es
> xcopy /s /e /i CabExt2\LangCab\x86_microsoft-hyper-v-g..installer.resources_31bf3856ad364e35_6.0.6002.18005_fr-fr_0c4650b760d42813 VMGuest\fr-fr
> xcopy /s /e /i CabExt2\LangCab\x86_microsoft-hyper-v-g..installer.resources_31bf3856ad364e35_6.0.6002.18005_ja-jp_9893c60b2b211f6c VMGuest\ja-jp
> cd VMGuest
> setup.exe
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指示に従い、インストールを実行し、仮想マシンを再起動します。
方法1と2は、仮想化環境のホスト側の統合サービスをインストールしますので、それほど問題はありません。
方法3は、仮想化環境のホストと仮想マシン間でバージョンの違いがありますので、今後問題が報告される可能性があります。
繰り返しになりますが、この方法で仮想マシンに 統合サービスをインストールする場合、サポート対象にはなりません。
サポートされる正式な方法は、仮想化環境のホスト、仮想マシン共に、SP2 を適用し、Hyper-V マネージャや SCVMM 管理コンソールなどから統合サービスをインストールする方法です。
今回は 32bit 版について詳しく見てみましたが、64bit 版についてもほとんど同じです。
わずかな違いは、ファイル名またはフォルダ名の「x86」と「amd64」です。
(たとえば、「x86_microsoft*」を 「amd64_microsoft*」として読み替えます。)